【スニーカーエイジ全国大会に向けて②】沖縄地区準グランプリ・向陽高校　多人数編成で表現する沖縄らしさと温かさ

高校軽音楽部の日本一を決定する「第2回全国高校軽音楽部大会 we are SNEAKER AGES」。全国8地区でエントリーし多数の高校の中から、地区大会で選出された代表校が12月25日に大阪で開催される全国大会に出場する。

8月に開かれた沖縄地区グランプリ大会では2校が全国大会への切符を手にした。準グランプリに選出された向陽高校は、12人編成の大所帯バンドだ。ボーカル、ギター（アコースティック×１、エレキ×１）、ベース、ドラム、キーボード（ピアノ×１、シンセサイザー×１）、コーラスとパフォーマンスを担当する3人に、沖縄の“音”を演出する三線２人も加わる。全国大会に向けて、リハーサルに熱が入っている。

向陽高校はBEGINの「三線の花」を地区大会で演奏し、全国大会でも同じ曲をパフォーマンスする。
選曲についてギターの赤嶺樹生さん（2年）は「やっぱり地元の曲をやりたくて、みんなが分かる有名な楽曲だからということが大きいです」と語る。そこにボーカルの安原登生さん（2年）が「メンバーや部員の仲の良さや温かさも曲の雰囲気でアピールできると思っています。それと、自分の声にも合ってたんですよ」と付け加える。

大会でパフォーマンスするにあたって、原曲ではバラードの曲調を「自分たちも聞いてる人たちもちょっと盛り上がるようにアレンジした」（赤嶺さん）。エレキギターのカッティングをレゲエ風の裏打ちリズムで刻むことで軽快さを演出し、さらにコーラスとパフォーマンスで華やかさも添えた。

「1年生たちも含めたバンド編成では初めての演奏で、心配だったんですが準グランプリを穫れたのですごく嬉しかったですね。先生たちのサポートあってのことだし、それと大会を通して学年に関わらず仲良くなれました」赤嶺さん。部員同士の“仲の良さ”は、メンバーたちや顧問の先生からも度々出てきたワードだった。
ベースの渡久山勇さんも「本当に学年関係なく仲が良くて、皆が取り組みやすい環境だと思います。演奏について、後輩にも注意されてしまうくらいなんです（笑）」と続ける。

顧問の瀬良垣守秀先生は「個性のある子たちが集まっていて、皆コミュニケーションを大事にしながら、音楽を通してどんどん仲良くなっていってます」と部員の様子を語る。「やる気がある子たち同士で主体的に取り組んで、楽しみながら高みを目指していることもあって、一体感が出ていると思います」と太鼓判を押した。

全国大会は有観客で行う予定で、向陽高校も含めた全国各地の代表校15校が出場する。メンバーそれぞれが本番に向けて熱い思いを抱く。

渡久山さんは「地区大会では1位と1点差で準グランプリになって、かなり悔しい思いをしました。全国大会に臨むにあたっては意識を変えて、練習を重ねていきたいです」と力を込める。「地区大会ではめっちゃ緊張してて音の調子も違ってたので、出来るだけの準備をして挑みたいです」と赤嶺さん。
そして、安原さんは「地区大会で全力で挑めなかった悔いが残っているので、全国では思いっきり楽しみながら皆が満足いくパフォーマンスをしたいです」と意気込んだ。

スニーカーエイジ実行委員長の戸田氏からメッセージ

沖縄の軽音楽部の皆さんの演奏に共通して感じることがあります。
それは『温かさ』、『楽しませよう！楽しませたい！楽しもう！』という皆さんのお人柄が歌声や楽器の音色から伝わるんです。だからどんな曲を聴いてもジーンと響くものがある。

そして、温かさというのは、皆さんをすぐ側で見守る顧問の先生の深い愛情。
リハーサル時の皆さんの演奏を見つめる顧問の先生の眼差しは真剣で、その背中から感じられるのは、生徒の皆さんとともに心は一緒にステージの上なんだなという実感と光景。

目標というものがあると人はそこに向かうために、助け合い、言葉を交わして、支え合って、助けてくださる方々に気付く。大切な人に有難うを伝えたくなる。

スニーカーエイジのステージでは、きっと皆さんのココロから素敵な言葉と、素敵な演奏で表現するんだと思います。

さあ！　12月25日のクリスマス。そのプレゼントは計り知れない熱い想いを秘めている。
『今度は君たちが誰かの音楽になる番だ！』

スニーカーエイジ全国大会情報

全国大会は12月25日、大阪府のグランキューブ大阪・メインホールで開かれる。出場する各校が自由曲1曲を演奏し、当日にグランプリ1校、準グランプリ2校が決まるほか、協賛社などからの特別賞もある。WEB配信などは未定。詳細は大会の公式WEBサイトへ。
https://www.sneakerages.jp/