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くらしと経済編集部

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見直される「レコード」古くて新しい文化

後間
こんにちは。後間秋穂です。
今回は「見直されるレコード・古くて新しい文化」について、野村證券那覇支店支店長の宮里洋介さんに伺います。よろしくお願いします。

宮里
よろしくお願いします。

後間アナと宮里支店長の2ショット

後間
レコードというと、数十年前に主流だった音楽メディアという印象がありますが、再び注目されているのですか?

宮里
はい。そうなんです。簡単に音楽メディアの変遷を振り返ってみますと、レコードは1920年代に本格的な蓄音機が実用化され広く普及しました。
その後1958年にはカセットープが誕生、1982年には音をデジタル化したCDが登場しました。さらに現在はレコードやCDなど「モノ」として所有するより、インターネットで音楽を楽しむ時代に入りました。
こうした中、このところじわじわとレコードの需要が高まっているのです。

後間
そうなんですね!私も気になります!では実際にレコードの生産量や生産額に変化はありますか?

宮里
はい。国内のレコードの生産量は2013年にはおよそ27万枚までに減少していましたがその後増加傾向が続いていて、2021年には2013年の7倍ほどにあたる、およそ191万枚が生産されました。また生産額も2021年は2013年のおよそ9.6倍と大きく伸びています。
このレコードブームは国内だけでなく、アメリカやイギリスなどにも広がっています。

見直される「レコード」古くて新しい文化

後間
なるほど。世界的にレコードの人気が再燃しているのですね。ではその背景には何が考えられますか。

宮里
はい。レコード店を訪れた20代、30代に理由を聞いてみると「手間をかけて音楽を聴く感じが良い」「形があるので大事にしたくなる」など、デジタル機器にはない手間や不便さがかえって新鮮だという声が聞かれました。
また、「好きなバンドがレコードを出したから」「古い音楽が好きなので、当時と同じレコードで聴く方がしっくりくる」といった声もありました。
さらに新型コロナウイルスの流行で在宅時間が増え自宅時間を豊かにしたいという思いから、レコードに関心を持った人が増加したことも、要因の一つに考えられます。

見直される「レコード」古くて新しい文化

後間
さまざまな要因がレコード需要の高まりに関係しているのですね。レコードの生産や販売を担う企業にも大きな影響がありそうですね。

宮里
はい。静岡県焼津市にある大手音楽事業会社の工場では2018年にレコード盤の一貫生産を29年ぶりに復活させました。
新たに設置した2台の装置がフル稼働していて、2021年時点の生産量は2018年の3倍となっています。また販売の分野では、ここ数年大型のレコード専門店が立て続けにオープンしていて、2021年9月にはCDなどを販売する大手チェーンも、新たにレコード専門店を開業しました。
このほかにも、レコードプレイヤーの製造を手掛ける音楽機器メーカーや中古レコード市場などにも追い風が吹いています。

見直される「レコード」古くて新しい文化

後間
レコード市場の拡大で音楽の楽しみ方の幅が広がり、新たなサービスに繋がることを期待したいですね。
今回は「見直される『レコード』古くて新しい文化」について、宮里さんに伺いました。

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