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キャン ヒロユキ

キャン ヒロユキ

突然ですが、「ワタクシが放送作家以外にしているお仕事のひとつ」と言えば?その②【キャンヒロユキの「とー、笑っとーけ。」】

キャンヒロユキのとー、笑っとーけ。

突然ですが、「ワタクシが放送作家以外にしているお仕事のひとつ」と言えば? 

そう、「よしもと養成所、NSC沖縄の講師」なんです!

先月のOKITIVEの記事では、中学・高校の数学の教員免許を持っていて、星槎国際高校という通信・通学制高校で数学と表現の授業を、そして星槎大学では「表現パフォーマンス」という授業を担当していると話しましたが、あのよしもと養成所でもお笑いの授業を受け持っているんですね。

写真はNSC沖縄の授業の様子。どの芸人さんも初々しい!

NSC沖縄1期生の授業
NSC沖縄2期生の授業
NSC沖縄3期生の授業
NSC沖縄4期生の授業

現在は12期生、ということは1期生の入学はもう12年前。いやー、早いもんです。

実はワタクシは東京にある養成所、東京NSCの5期生でございます(1999年入学)。東京のお笑いや放送作家のノウハウを学んで沖縄に持ち帰るためにお笑い留学を決行、卒業後に沖縄に戻って放送作家としてリスタートいたしました。

そして卒業して10年が経ち・・・。
在学中の養成所スタッフだった鈴木さん(のち全国のNSCの校長になりました)から久しぶりに電話があり、「キャン、沖縄に養成所作るんだけど、講師してくれんか」という依頼に二つ返事で承諾しました。
沖縄によしもとの養成所ができることで、より沖縄のエンタメが盛り上がるなー、と思ったもんです。

お笑いの養成所ってどんなことするんだろう、って気になる方に説明しましょう。
当時の東京NSCは、「ボイス」「ダンス」「ISC(エクスプレッション)」「総合演技」「コント演技」などの授業がありました。

当時の表現(エクスプレっション)講義の資料、ちゃんと残しています

「ボイス」の授業では、発声のテクニックのほか、声出しができるように腹筋背筋などもがっつりやりました。

「ダンス」の授業、元ZOOのダンサーの方が講師でした。僕らの1期後輩からはラッキー池田さんも講師として参加。ZOOとラッキーさんのダンス講義、どちらも新鮮でした!

「ISC(エクスプレッション)」は表現力を身につけます。「宝くじが当たった!」という台本を自分よりに脚色して演じて見せたり。「総合演技」は10名ほどのグループを作って、合同コントを作って発表したり。

そして「コント演技」の授業。これがいわゆるみなさんが想像するようなお笑い講義です。
コンビごとにネタを作ってきて発表して、先生がアドバイス(ダメ出し、と言われます)を行うという流れです。
今をときめくピースの綾部、又吉、錦鯉渡辺などもここでネタ見せをしてアドバイスをもらっておりました。
ワタクシは、以前のOKITIVE記事にも書きましたが、在学途中からただひとり作家に転身しまして、在学生すべてのネタを見てノートにメモを取ったものです。

そうそう、当時のノートもまだ残しているので引っ張り出してきましょう。

すごい量。がんばってたのねーワタクシ。そして字が汚い!

……。

……………。

はっ!? すみません、ノートを読み込んでしまって懐かしさに浸ってました。

思い起こすと、あれだけお笑いのことだけを考えていた時間って、当時が一番だったかもしれない。「25時間考えろ」「とにかくネタ作り」という標語みたいなものを手書きして無数に部屋の壁に貼り付けていたもんです。
とまあ、そんな経験もあり、沖縄に養成所ができる際に声がけいただいた次第です。

そうそう、よしもと養成所オープンと1期生募集のニュースが公式で発表された当時。
「うちの仕事、よしもとにすぐに全部持っていかれるんじゃないですか!?どうすればいいんですか?」と、沖縄で活動する芸人さんやタレントさんから相談があったりもしました。黒船来襲に沖縄芸能界が揺れていましたんですね。

ただそういう時は、いつもこう答えていました。

「よしもとが来たら、一緒に切磋琢磨して沖縄芸能界・エンタメ界を盛り上げましょう!それに、いくらよしもとでも、1年2年でひーぷーさんやこきざみ、ゆうりきやーらのような沖縄芸人は作れませんよぉ(当時、まだ護得久栄昇はいなかった。笑)」

ワタクシ、大学時代にお笑い事務所FECで放送作家をはじめ、大学卒業して東京NSCの門を叩き、沖縄に戻ってからはオリジン事務所に請われてネタ見せを行い、ということから「FECイズム」「よしもとイズム」「オリジンイズム」の沖縄3主要お笑い事務所の「イズム」を身近に感じていると思っています。

どの事務所も事務所ごとに特徴がありますし、なによりも芸人さんはそれぞれがオンリーワンの存在。

これからも彼らがひとつでも多く笑いを生み出すチカラになっていきたいと、放送作家歴27年目を迎えながら思う次第でございます。

NSC沖縄1期生ライブの様子(初恋クロマニヨン)

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