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普久原 朝弥

普久原 朝弥

【中日・読谷キャンプ】ルーキーイヤーの仲地礼亜投手「日に日に投球感覚がよくなっている」

春季キャンプの投球練習中に笑顔がのぞく中日ドラゴンズ仲地礼亜投手

球春の到来を告げる、プロ野球春季キャンプ。
年間143試合のペナントレースを戦い抜くための重要な準備期間としてプロ野球の各球団が沖縄県内各地で厳しいトレーニングに励みながら、開幕一軍、スタメンなど選手たちが各々の目標を見据えて熾烈なチーム内競争にしのぎを削ります。

OKITIVEでは、沖縄県出身のプロ野球選手にインタビューを敢行しました。普段はなかなか聞けないプロ生活の裏話や今季にかける意気込み、目標などについて話をうかがっています。

今回は、中日ドラゴンズの仲地礼亜投手(背番号31)です。
OKITIVEで紹介してきた県勢ドラフト候補選手に迫るシリーズ企画“羽ばたけ!琉☆球児”の記念すべき第一回目の掲載選手で、2022年10月、プロ野球ドラフト会議にて中日ドラゴンズから単独1位指名を受けた注目のルーキー。

沖縄県内大学で史上初となるドラフト会議での直接指名を受けた快挙は、記憶に新しいですね。沖縄野球界の新たな歴史を切り拓いた存在として、今回インタビューを申し込みました。

撮影/棚原拓也(OTV制作部)

練習後のインタビューに応じる中日ドラゴンズ仲地礼亜投手

――本日は宜しくお願いします。小さい頃から生まれ育った地元・読谷村での春季キャンプということで、実感はいかがでしょうか?

仲地礼亜投手
「沖縄県民のみなさんや地元の友達が見に来てくれて、ありがたいなと思っています。このキャンプ地も自宅から車で10分ほど。球場の使用はあまりなかったんですが、陸上競技場やトレーニング室は使わせてもらったことがあって、身近な場所です。学生の頃、友達と一緒に残波の海に行ってBBQをしたり、本当に思い出のある地元です。」

中日ドラゴンズ仲地礼亜投手の横断幕

――今日もたくさんのファンが球場に足を運んでくれていますね。

仲地礼亜投手
「ほかの場所で春季キャンプを迎えるよりも、あんしん感があります。野球仲間だったり、高校の同級生だったり、『いまから球場行くよ』と連絡をもらったりしています。中日ファンもそうですし、地元のみなさんなど多くの方が自分を見に来てくれるのがありがたいです。なので、できるだけファンサービスに応じたいと思っています。注目してもらっている以上、成果を出さなければいけないし、独特な緊張感もありますね。」

読谷村での春季キャンプに挑む中日ドラゴンズ仲地礼亜投手

――ここまでの春季キャンプでのご自身を振り返って、手ごたえはありますか。

仲地礼亜投手
「投球フォームはだんだんしっくりきはじめている一方、まだまだ力みが出ることもあります。なので、力まず投げられるように意識して練習に励んでいます。

自分の投球スタイルとしては、やはり変化球で勝負したい気持ちがあります。その変化球が活きるよう、まっすぐ(ストレート)がないと変化も意味がありません。まっすぐにこだわって精度を高めていきたいと思っています。

(この日のブルペンでは)自分のなかではしっくりくる球が少なかった。高めに浮く球も多かったので、どんどん投げて浮く球が減っていけばいいなと思います。」

――課題も意識しながら、日々、試行錯誤が続いているんですね。

仲地礼亜投手
「そうですね。抜けるボールでも球威があるので、それを無理に低めに投げようとすると”力み”が出てしまいます。そこはいい具合に、自分の感覚の中ですり合わせていきたいです。でも日に日によくなってきているから、環境にも慣れ始めて順調に仕上がってきていると思います。」

メディアからの取材を受ける、中日ドラゴンズ仲地礼亜投手

――たくさんの注目を集めて、緊張感も続いていると思います。仲地投手のリラックス法を教えてください。

仲地礼亜投手
「宿舎に帰ったら、まずごはんをしっかり食べて、翌朝も早いのでたくさん寝るようにしています。22時前には寝て、朝は6時前には起きて。睡眠時間を8時間は確保するようにしています。

時計のアラームを先にかけて、いつ寝落ちしてもいい状態にしてからその日の練習動画を振り返ったり、自分のなかで『ここがよかったな、明日はこうしてみようかな』とメモを取って、それから寝ることにしています。」

――プロの練習はここまでやるんだと思った発見はありますか?

仲地礼亜投手
「フィールディング練習の一環として投内(投手と内野の)連携は、いろんな確認事項が多かったです。それはひとつ勉強になりました。

あとはクイックの指導も印象に残っています。自分はセットポジションであまり足を開いて構えるタイプではないですが、浅尾(拓也コーチ)さんは結構足を開いて、最初にできるだけ足の位置を決めてから投げるスタイルです。この投げ方を試して、自分に合うか合わないのか試行錯誤しているところです。

(先輩投手の)梅津晃大さんだったり、同期入団の松山晋也も体がデカくて、彼らに比べると自分はまだまだ。ウエイトなどより意識して(体づくりを)取り組んでいきたいと思っています。」

浅尾コーチ(左)からクイックの指導を受ける中日ドラゴンズ仲地礼亜投手(右)
浅尾拓也コーチ(左)からクイックの指導を受ける仲地投手(右)

――ファンのみなさんには仲地投手のどんなプレーに注目してもらいたいですか?

仲地礼亜投手
「自分のピッチングは、やっぱり得意としている変化球がストロングポイントだと思っています。変化球と直球を織り交ぜたピッチングの組み合わせを見てほしいです。特に一番の決め球はスライダーです。」

――ルーキーイヤーの意気込みをお願いします。

仲地礼亜投手
「今年はプロ一年目なので、『初勝利』の達成を目標にしています。最初がよくないと後が続かないと思います。まずは一勝を挙げて、さらに大きな結果は後々ついてきてくれたらいいなと思っています。」

サインボールを手に取材に応じる中日ドラゴンズ 仲地礼亜投手

――地元で応援する沖縄県民へメッセージをお願いします。

仲地礼亜投手
「自分が沖縄の大学から初めてプロに指名されたことで、今後もドラフト指名される選手が沖縄からたくさん出てくれたらいいなと思っています。有望な選手は県外に出てプレーすることも多いですが、自分と同じように県内の選手がプロ指名を受けられるという希望を持ってくれたらいいな、と。

沖縄で野球をやっている人たちがもっと上のレベルをめざしてくれるよう、自分もこれから頑張っていくので応援よろしくお願いします!」

沖縄県民へメッセージを残す中日ドラゴンズ 仲地礼亜投手

※取材後記※
仲地投手を初めて取材したのは、沖縄大学在学中の2022年6月。ドラフト会議前のことでした。当時に比べると上半身に厚みがつき、プロ野球選手のピッチャーとして風格とオーラを身に纏ったように思います。

沖縄の大学から初のプロ指名というだけでも十分な快挙ですが、一年に12人しかいない“ドラフト1位”の箔をつけた功績は、沖縄球界にとって偉大です。仲地投手の以前と以降で沖縄の野球レベルが格段に上がる転換点となると思います。投手王国ドラゴンズでどのような輝きを見せてくれるか、大きな期待を持って県民全員で応援していきましょう!

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