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くらしと経済編集部

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コロナ禍を経てますます拡大するペット市場

後間
こんにちは。後間秋穂です。
今回は、コロナ禍を経てますます拡大するペット市場について、野村證券那覇支店支店長の宮里洋介さんにうかがいます。

コロナ禍を経てペット市場が拡大中ということですが、飼育されるペットの数は増えているのでしょうか?

コロナ禍を経てますます拡大するペット市場

宮里
はい。実はそうではなく、2022年の飼育頭数の合計は約1589万頭と前年の約1606万頭から減少しています。
一方でペットフードや関連サービスなどの市場が拡大しているのです。
ペット市場関連は、コロナ禍前の2019年度までは、1兆5000億円台で推移していましたが、2020年度には、1兆6000億円台、2021年度には、1兆7000億円台とコロナ禍を経て拡大傾向にあります。
コロナ禍でペットと過ごす時間が増え、ペットにお金をかける傾向が強まったことが要因だと考えられます。

犬・猫の飼育頭数とペット関連市場

後間
コロナ禍により自宅時間が増えたこともあり、関連サービスなどの市場も拡大しているんですね。特にどのような分野で拡大しているのでしょうか。

宮里
ペットフード分野では、従来から高級品志向が進んでいます。
キャットフードでは、スナック類のほか、猫がかかりやすい尿路関連の症状の悪化を防ぐといった高機能食品が好調です。

サービス分野では、高級ホテルによると犬との宿泊プランやペットも参列できる結婚式プランのほか、犬と過ごせるグランピング施設も登場しています。

ほかにも、大手日用品メーカーが、ペット用品ブランドを設立し、猫用の高機能トイレや消臭チップなど高付加価値商品のビジネスに乗り出しています。

また、ITなどの先端技術を駆使して飼育を支援する「ペットテック」の潮流も大きくなっています。
大手ITサービス会社が、首輪のセンサーで計測した身体情報をAIで分析し、まるでペットと会話しているかのように飼い主へ通知するサービスを開始しました。

また、あるスタートアップ企業では、猫用トイレの下に置いた重量計で排泄量や回数を自動記録して健康状態をチェックするシステムを開発しています。

ペット関連市場の動向

後間
飼い主がペットへの支出を惜しまないことに、さまざまな企業がビジネスチャンスを見出している、ということですね。

宮里
ある調査で、自分自身よりペットに費用をかけた項目を訪ねたところ、1位は「美容院(理髪店)」で、続いて「医療費」「食費」という結果になりました。
飼い主がペットにできる限りの幸せを与えたいと考える傾向が強くなっていると思われます。

また、別の調査では、犬・猫いずれの飼い主も、今後最も利用したいサービスにあげたのは「オンラインでのペットの健康診断・相談」でした。

ペットに関する調査

後間
今後も、健康関連の商品やサービスを中心に市場拡大が続きそうですね。

今回は、コロナ禍を経てますます拡大するペット市場について、野村證券那覇支店支店長の宮里洋介さんにうかがいました。

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