「隣の部屋から母の声が・・・」おきなわの心霊体験③【琉球トラウマナイトリアルストーリー】　

実際の恐怖体験を元に制作される特別番組「琉球トラウマナイトリアルストーリー」（4月25日（火）よる8時、沖縄テレビにて放送)。
今回、応募作品の中から厳選したリアルストーリーをOKITIVEでお届けします。

隣の部屋から母の声が・・・

応募者N(仮名)が3年前に体験した話です。

3年前の8月31日、ウンケーの日に母（73歳）は、脳腫瘍で亡くなりました。
倒れた後は会話もままならず、コロナ禍と言う事もあり、中々面会も出来ませんでした。
2ヶ月間、闘病生活を送り、家族に看取られながら母は息を引き取りました。
母の気持ちも聞けず、家族みんなの気持ちも伝えられないまま逝ってしまったい、心残りしかありませんでした。

Nは、1番下の末っ子で1番可愛がってもらっていましたが、素直になれず気持もちゃんと伝えられませんでした。毎晩、心の中で「何も気付いてあげられなくて、ごめんね。何か伝えたい事があったら、夢の中に出て来て伝えてね」と母へ、祈っていました。

母が亡くなってしばらくして、夜中の2時頃ベッドに横になり、寝落ちしそうになったころ、隣のリビングから亡くなった母の声で、「かぁずぅ、かぁずぅ」と呼ぶ声がするのです。

その声は人の気配と共に近づいて来たので、しっかり見ようと目を開きました。すると、黒子の格好で目だけ見えている状態の人が立っていました。しかし、恐怖も何も感じませんでした。なぜか、母だと確信が持てるほど、強く母を感じたのです。そしてその人影は、私へ、「かぁずぅ、かぁずぅ、姉ねぇと一緒に協力してやるんだよ」と言うのです。そのとき、必死に自分の気持ちを母へ伝えようとしたのですが涙をこらえられず、「母ちゃ～ん」と泣いてしまったのです。
すると、その人影は少しびっくりした様でしばらくだまり、そして、寂しそうな声で「かぁずぅ、ごめんね」と言い、姿を消してしまったのです。

気がつくと私は、小さな子供が母親に泣きつく様にボロボロ泣いてました。