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くらしと経済編集部

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小学生からはじまる金融教育

後間
こんにちは。後間秋穂です。
今回は「小学生から始まる金融教育」というテーマについて野村證券那覇支店支店長の宮里洋介さんにうかがいます。
よろしくお願いします。

宮里
よろしくお願いします。

小学生から始まる金融教育

後間
最近では、小学校でも金融教育が行われているんですか?

宮里
はい、現在、金融教育は小学校・中学校・高校で行われています。
小学校では2020年度から、中学校では2021年度からそれぞれ金融教育がスタートしました。

従来も基本的なお金に関する授業はあったのですが、現在の金融教育は小学校から高校まで年齢階層別の発達段階に即して学べるのが特徴です。

後間
具体的にどのような授業が行われているのでしょうか?

宮里
小学校ではおこづかい帳のつけかたを学んだり、身近なお店で買い物したりと、お金について多角的な授業が行われています。

そして中学校では家計のシュミレーションゲームの模擬体験や、ネットを悪用した金銭トラブルの事例を知ることで金融にまつわる情報モラルを身につける学習などが行われています。

高校では主に家庭化と公共の授業で行われ、金融機関の役割や金融商品の特徴、資産形成について学びます。
例えば、投資信託については、多くの人から集めたお金をまとめ、株式や債券などに投資する仕組みであることや、価格が日々変動し元本が保障されていないこと、少額から購入できること、分散投資がしやすいことなどが記されています。

それぞれの商品の仕組みや特性を知ることで、将来みずから資産運用ができる知識を身につけられます。

高校で学ぶ「貯める・増やす~資産形成」の例

後間
なぜ子供のころからこのような金融教育が行われることになったのでしょうか?

宮里
2022年4月に成人年齢が18歳に引き下げられ、早いうちから大きなお金に接する機会が増えるため、早期の金融知識の習得が必要になったこと、金融サービスの急激なデジタル化やキャッシュレス化でお金は使えば減るといった当たり前の感覚を感じにくくなったことなどが挙げられます。

金融広報中央委員会では、2022年に金融リテラシーの現状を把握するためのアンケートを行っています。
金融知識に関する質問では、ほかの先進国に比べて日本の正答率が低いとの結果が出ています。

金融知識に関する他先進国との比較

後間
こうした結果を見ると、いままでお金について学んだことのない大人にもあらためて金融教育が必要なのではないでしょうか?

宮里
その通りです。同調査によりますと、日本では金融教育を行うべきだと思っている人が72%近くいるのに対し、学校などで金融教育を受けたことがあるという人は7%程度しかおらず大人世代への金融教育も必要であることがうかがえます。

また、近年の政策として金融教育を行う国が増えてきており、日本でもさらなる金融教育を推進することが重要になってきていて、政府では幅広い世代が金融教育を受けられるための政策を進めています。

金融リテラシー調査(2022年版)より

後間
今回は「小学生からはじまる金融教育」について宮里さんにうかがいました。

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