シャレにならないぐらい巨大な女神像～長濱良起の台湾自転車無限ループの旅～Vol.02

大家好（ダージャーハオ）。フリーランスでライターやディレクターをしています長濱良起と申します。

改めまして、タイトルそのまんまなんですが7月1日に「台湾で自転車漕いで10kg痩せるまで帰れない」という、我ながらなかなかストイックなことを開始してしまいました。もう後に引けなくなってやっちゃった、って感じなんですが、後に引けないという状況を作ることも大切です。健康で軽やかな身体とたくさんの思い出たちができあがるだけです。

ここから、1日目～5日目をハイライト形式でお届けしていきます。

1日目桃園市自転車組み立てられない事件

前回のコラムでは、とにかく台湾に自転車もろとも到着できたところまで書いたのですが、あれから事件がありました。飛行機に乗せるために自転車を簡単に分解していたのですが、それを組み立てるための工具（六角レンチ）を持ってくるのを忘れて、早くもチャレンジ失敗の危機！という訳にはさすがになりませんが、とにかく同行する妻の分も含めて「中途半端な自転車」を2台、タクシーに詰め込んで空港近くの自転車屋さんに向かいました。

注）そうです。詳しい事情は省きますが、妻も来ています。こんなストイックなことに着いてきています。

工具も買って、自転車の調整もしてもらいました。お店の超陽気なおじさんは、向かいの果物屋さんでバナナ一房買って僕らに持たせてくれて「加油！（ジャーヨウ、頑張って！）」と送り出してくれました。「旅の途中で荷物がいっぱいなったら、この店に送っておいてもいいからね」と、住所が書かれた名刺を差し出してくれました。おじさんは桃園市（といっても県ぐらい大きい）の偉い人でした。こんな朗らかな人だからいろんな仕事を任せられるんだなぁと思いました。

2日目桃園市⇒新竹県初めての「象棋」事件

夏真っ盛りの7月です。暑さ厳しい日が続きます。
水を買おうと途中立ち寄った商店のお兄さんと盛り上がっちゃいまして、お兄さんが「自転車旅頑張ってね」とお店のアイスをくれました。落花生アイスバーでした。あずきアイスの風味がピーナッツ版っていう感じで、さっぱり美味しかったです。沖縄でも誰か作ってほしい！！優しさと一緒に疲れた体に沁みました。

同じ店先に近所のおじさんがやってきて、中国将棋の「象棋（シャンチー）」の駒を広げ始めました。象棋は中国や台湾だけでなくベトナムでも伝統的な将棋として浸透していて、沖縄でも伝統将棋として一定数の愛好家がいます。大会もあるほどです。

おじさんにルールを教えてもらって、お店の兄さんの息子さん9歳と闘いましたが惨敗でした。将棋とチェスの中間みたいな感じです。上手くなって2周目でリベンジ出来たらと思います。

3日目新竹県風が強い街事件

この日はある人の家にお世話になっています。台湾で売れっ子書家になっているSoyamaxさんで、もともとは沖縄に住んで活動を始めていました。台湾では、いろんな商品パッケージや看板、企業ロゴ、映画の題字など、さまざまな場面でSoyamax作品を目にすることができます。

風の強い新竹県。乾燥しやすい環境下から米麵の産地ともなっているようです。Soyamaxさんの案内でお店に連れてってもらいました。

風が強いから、という理由で、凧揚げも。

これは風が強いどうこうは関係ないのですが、エビ釣りにもいきました。養殖場と釣り堀とレストランが一体化した、まさに一石三鳥システムのお店。聞けば、このシステムのお店は台湾にたくさんあるようです。クルマエビ養殖が盛んな我が地元・浦添市にもどうでしょうか？

４日目新竹県⇒苗栗県シャレにならない巨大像事件

Soyamaxさん家は居心地が良くて最高なのですが、とにかく旅を前に進めないといけません。僕らの出発を、台湾流と言うか、爆竹で後押ししてくれました。

途中たまたま寄った竹南という町で、シャレにならないぐらい巨大な媽祖（道教の女神）を発見しました。調べると、世界最大の媽祖という情報もあり、どちらにせよ最大級に大きいことは確かだと言えそうです。

そんな神々しい寺院のすぐわきに「四神湯」と書かれた食堂を発見しました。「湯」は中国語で「スープ」という意味です。せっかくなので雰囲気に乗じて食べてみることにしました。

そしたら、中身汁のあっさり版というか、一生飲めるんじゃないかぐらい優しい味がしました。以前クルーズ船で沖縄に来たことがあるという店長さん。また沖縄来てください！そして僕の家で四神湯作ってください！

5日目苗栗県「滷切干」食べてみた事件

そうそう！野宿も頑張ってます！常に移動している旅だと、いついつの何時にどこどこということが確定できないので、寝場所はその日に決めているんですが、台湾は割と休息所みたいな東屋みたいな、そういうものが整備されているので、そちらでちょっとお邪魔して寝かせてもらうこともあります。

この日はあまり漕がずに、まだ沖縄にちょっと残している仕事を処理する日です。
道中立ち寄った商店で、見たことない食べ物があったので買ってみました。「滷切干」というもので、とにかく買って食べてみたんですが、いなりみたいな湯葉みたいな感じのもので、味付けはちょっと辛みがあって、薄いけど歯ごたえがあって、というものです。これもなんだか健康に良さそうなので、スナック代わりに自転車の前かごに忍ばせておきます。