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くらしと経済編集部

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保有台数過去最高!高まるキャンピングカー人気

後間
今回は「高まるキャンピングカー人気」について野村證券那覇支店支店長の宮里洋介さんにうかがいます。よろしくお願いします。

宮里
よろしくお願いします。

保有台数過去最高 高まるキャンピングカー人気

後間
最近では自動車をキャンピングカーに改装する例も増えていると聞きますが、国内でのキャンピングカー人気は高まっているのでしょうか?

宮里
キャンピングカーは車内で寝泊まりや料理ができる設備を持った車で、キャンプや旅行で使いやすいのが魅力です。
日本ではキャンピングカー専用車ではなく、バンやトラック、軽自動車などベースとなる車に専門業者が装備を取り付けているタイプが多く見られます。

国内のキャンピングカー保有台数、販売額は右肩上がりで伸びていて2022年は保有台数が前の年に比べて7%増えた14万5000台で、10年前から約1.8倍となっており、販売総額は前の年に比べて20%増えた762億5000万円で10年前の約2.7倍の売り上げとなっています。

キャンピングカー保有台数・販売額の推移

後間
確かに以前と比べて、見かける頻度は上がったように思えます。キャンピングカー人気の背景には何があるのでしょうか?

宮里
近年は新型コロナの拡大とともに「3密」を避けられるレジャーであるキャンプ、車中泊ができるキャンピングカーへの注目度が高まりました。
しかし、キャンピングカー人気の背景にはそのほかにもいくつか理由があるようです。

まず、キャンプ場など駐車できる環境が整ってきたことです。
最近では「RVパーク」と呼ばれるキャンピングカー向けの車中泊用スペースも増えてきました。RVパークは余裕ある駐車スペースや24時間使用可能なトイレなど、業界団体が定めた条件を満たせば遊休地なども活用して駐車場にでき、2022年時点で全国に274ヵ所ほどあります。

次に、災害時への備えとしても注目されています。
近年、防災への関心が高まっていますがキャンピングカーがあれば、水や食料、電力などのライフラインが確保できます。最近では自治体とキャンピングカー関連業者が提携して、災害時の電源供給などにキャンピングカーを役立てるといった取り組みも目立ってきました。

最後は、ペットとの旅行がしやすいことです。
ペットを旅行に連れていきたくても公共の交通機関や宿泊施設の利用が難しいといった不便を、キャンピングカーが解決してくれます。ペットを家族の一員と考える傾向の高まりもあって、キャンピングカーの利便性が注目されています。

キャンピングカー市場拡大の背景

後間
キャンピングカーのもつ様々な機能性が人気につながっているんですね。
ビジネスでの利用もあるんでしょうか?

宮里
キャンピングカーをめぐる新たなビジネスも登場しています。

自動車関ITサービスを手がける横浜の会社は、個人所有のキャンピングカーを登録し専用アプリ経由で貸し出すというシェア事業を開始しました。
所有者は、使っていない期間に車を貸し出せば副収入となり、駐車場代や車検、メンテナンス代に充てることができます。2023年3月時点で、登録された車は350台あまりで、アプリ登録会員数は3万3000人に上るとのことです。

後間
今後もさまざまな形での活用が期待できそうですね。

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