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くらしと経済編集部

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宇宙のゴミ「スペースデブリ」への対策

小林
こんにちは。小林美沙希です。
今年、アメリカやイギリスの民間人が宇宙旅行を体験し、話題になった宇宙ですが、華やかな話題の一方で大きな問題も抱えているようです。
野村証券那覇支店支店長の宮里洋介さんに詳しく伺います。宜しくお願いします。

宮里
よろしくおねがいします。

宇宙のゴミ「スペースデブリ」への対策

小林
宇宙が抱える大きな問題は、どのようなものなのでしょうか。

宮里
それは「スペースデブリ」つまり「宇宙ゴミ」の問題です。
スペースデブリのデブリは「がれき・残骸」といった意味で、運用を終えた人工衛星や、故障した人工衛星、爆発や衝突によって発生した破片など、人工衛星の軌道上にある不要な人工の物体が全てスペースデブリと呼ばれます。
人類がこれまで打ち上げた人工衛星の数はおよそ1万2070基あり、そのうちおよそ7550基が現在宇宙に残っていると言われています。
こうした活動の中でスペースデブリが生まれ、スペースデブリ同士の衝突などもあり数がどんどん増えています。

小林
なるほど、人類による宇宙活動の残骸ということですね。
今現在、どのくらいの数のスペースデブリがあるのでしょうか。

宇宙のゴミ「スペースデブリ」への対策

宮里
2021年9月の時点で、10センチ以上の大きさのスペースデブリはおよそ3万6500個、1〜10センチではおよそ100万個、1ミリ〜1センチではおよそ3憶3000万個にも及ぶということです

小林
宇宙とはいえ、かなりの数あるんですね。
今後の宇宙活動の妨げになることもあるのでしょうか。

宮里
はい、まさにそれが大きな問題なんです。
スペースデブリは、秒速7〜8キロもの速さで回転しながら軌道上を回っています。
そのため、たとえ1ミリ程度の大きさでも当たり所によっては運用中の衛生の故障につながります。
今後宇宙旅行が本格化すれば、人命にも関わる問題になっていきます。そのため、世界各国の企業がスペースデブリの問題を解消するために様々な対策を練っています。

小林
どのような対策が練られているのでしょうか。

宇宙のゴミ「スペースデブリ」への対策

宮里
一つは、すでにあるスペースデブリを減らす対策です。
JAXAや理化学研究所、大学と共同で進めているプロジェクトでは、スペースデブリにレーザー光を当て、スペースデブリを軌道からそらし大気圏に突入させて燃やすことで除去する方法が検討されています。
この技術は世界初の方法で、2026年の実用化を目指しているということです。
他にも、使用後の人工衛星がスペースデブリにならないようあらかじめ回収技術を搭載した人工衛星の開発や、スペースデブリを除去するのではなく、地上から監視をして衝突を防ぐ技術の導入などが進められています。

小林
国内でも様々な方法で、スペースデブリに対する対策が練られているんですね。

宇宙のゴミ「スペースデブリ」への対策

宮里
はい。
世界の様々な企業が今後、数多くの衛生を打ち上げるコンステレーション計画を立てています。
人工衛星の数は今後も増え続け、人工衛星によるデータの活用が盛んになり宇宙と地上の関係はいっそう密接になっていきます。
それに伴い、サービス市場は2030年に62憶ドルまで膨らむ見込みです。

小林
新しい宇宙時代において、日本の技術の活躍にも注目したいですね。
宮里さん、ありがとうございました。

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