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わざわざ行きたい!やんばるの森を味わうカフェBookcafe Okinawa Rail(ブックカフェオキナワレイル)(国頭村)
100km先の、あの空間を味わいたくて車を2時間以上走らせる……そんな場所が、やんばるの山の中にあります。
「本当にこの道で合ってるのかな?」と山道を昇ってたどり着くのは、電気も水道もガスも届かない場所
「Bookcafe Okinawa Rail」(ブックカフェオキナワレイル)です。
目次
やんばるの森の中、山道を登る
沖縄自動車道「許田」ICから、名護東道路を経て、58号線を北上。
大宜味村(おおぎみそん)あたりからの道のりが、私は好きです。
右手にやんばる、左手は海。遠くに薄っすらと見える伊是名島と伊平屋島。
「Bookcafe Okinawa Rail」に行くには、オクマプライベートビーチ&リゾートの手前で、比地大滝(ひじおおたき)方面を目指し山道に入ります。
しばらく走ると、あたりはすっかり山道に。
「対向車が来たらどうしよう」と悩むような、ぐねぐねした細い林道を「それでも舗装したのはすごい」と思いながら車を走らせます。
スマホは時おり圏外に。方向音痴の私にはオフラインでも使えるGoogleマップとスマホの充電は必須です。
以前は帰りに充電が切れて「下るだけだし大丈夫」となめてかかったら、下山に2時間かかった記憶が蘇ってきました。
今回は過去の失敗を糧に、フル充電かつ車にも充電ケーブルを装備。バッテリーも用意しました。
道がサッと開けた場所に到着。
ここが「Bookcafe Okinawa Rail」(ブックカフェオキナワレイル)です。
電気がない……完全オフグリッドのカフェ
私が初めて「Bookcafe Okinawa Rail」(ブックカフェオキナワレイル)に訪れたのはもう5年ほど前のこと。
やんばるのしんとした空気と溢れるほどの緑、そこに佇むコンクリートブロックのようなモダンな建築の取り合わせには毎回感動しています。
外観がスッキリしているのは電線がないから。地中化ではなくそもそも電気が来ていないのです。
じゃあどうしているのかというと、電気は向かいの畑にあるソーラーパネルにて自給しています。
もちろん水道も来ていません。下水は独自の浄化槽を設けて排水しているとのこと。
静謐な空気感に魅せられる
建物の中に入ってみます。
道路とは反対側に設けられた一面の窓から見えるまぶしい緑。
沖縄に住んでみてわかったのですが、表の窓を明り取りレベルに小さくしているのは台風対策。
その代わり風を受けない、人が来ない山側の森の景色を楽しめるように大きな窓を設けています。
ゆとりのある客席配置に、壁一面の本棚。そこには、雑誌、実用書、小説にドキュメンタリー、洋書……さまざまなジャンルの本が並んでいます。
実際に訪れてみるとわかる、清潔でひんやりした空気感。
「そうそうこの空気が味わいたかった」という気分になります。
冬場は寒い時もあるのですが、電気がないので薪ストーブを設置しています。
しかし窓が多いので「暖まり具合はイマイチ」とのこと。
肌寒い日は上着を着こんでくるのが吉です。
自家焙煎のコーヒーと手作りケーキ
以前はランチプレートも提供していた「Bookcafe Okinawa Rail」ですが、現在はお休み中。
ドリンクとケーキのみの提供になっています。
そもそもワンオペかつガスなし&電気は自給。提供自体ものんびりです。
しかし、コーヒーもケーキもレベルはとても高いと感じています。
やんばるの湧き水で淹れた自家焙煎のスペシャルティコーヒーはスッキリと飲みやすく、濃厚で密度の高いチーズケーキとピッタリの組み合わせです。
沖縄のカフェというと、やちむんのカップやお皿を使うところが多いですが、ここはあえてマイセンのコーヒーカップ&ソーサーにジノリのプレート。
高級磁器の白い光沢と、窓からのやんばるの森の風景の取り合わせが、このカフェ独特の雰囲気を創り出しています。
緑に癒されながらコーヒーをお代わりしていたら、あっという間に数時間経っていました。
残念なことに、このカフェに入れるのは17:00まで。閉店は18:30です。
日が暮れてしまうとあたりは真っ暗。道路灯がないので山道を走るのも危険です。
絶景スポット「長尾橋」も楽しんで
せっかくここまで来たのだからと、店主さんにおすすめされた絶景スポット「長尾橋」へ。
山道を6km弱、カフェからは30分程度車を走らせると、そこにはやんばるの森を突っ切るように設けられた山間を繋ぐ橋が。
橋の手前でぱっと林が途切れ、山を覆いつくす緑は圧巻の光景です。
2025年開業予定のテーマパーク「JUNGLIA (ジャングリア)」のイメージは、こんな風だったのかなと思いました。今度はぜひ天気が良い時に訪れたいですね。
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