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真境名 育恵

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沖縄のお盆・旧盆行事「ナカヌヒー(ナカビ)」今年は2024年は8月17日(土)

沖縄旧盆_ウートートー

沖縄のお盆は、旧暦7月7日の七夕からはじまり、13日のウンケー(ご先祖さまのお迎え)、15日のウークイ(お送り)まで続きます。
この1週間は先祖を敬い、家族で過ごす大切な期間。2024年は8月16日(金)~18日(日)が旧盆にあたります。
本記事では、お盆の2日目にあたる「ナカヌヒー(ナカビ)」について紹介します。

沖縄お盆の中日・ナカヌヒーとは

ナカヌヒーは、毎年旧暦7月14日に行われるお盆の中日です。
2024年は8月17日(土)にあたります。
この日は、ウンケーとウークイと違って、仏壇のある家(ムートゥヤー/ムチスク)ではなく、分家の人々が沖縄県内を忙しく移動する日。
毎年、特に交通渋滞が発生します。
それもそのはず、この日分家の人々はお中元を持って親族を回っているからです。

ナカヌヒーの習慣:お中元

あの世のお金 うちかび

ナカヌヒー(ナカビ)のお中元の習慣は、日本全国で見られるお中元の習慣とほぼ同じです。本来お中元は郵送するものではなく、挨拶とともに届け先へ持参するものでした。

現在では全国で郵送が一般的となっていますが、ナカヌヒーは仏壇のある家(ムートゥヤー/ムチスク)へ持参するという本来のお中元の習慣を受け継いでいる日といえます。
なお、ナカヌヒーにムートゥヤー(お仏壇のある家・本家)に行くことができない遠方の親戚は、前もって手土産(お中元)を、郵送することもあります。

お中元に持参する手土産は、1000円〜2000円程度の品が一般的。
日持ちのするお菓子や乾物、洗剤などの消耗品が好まれます。
手土産の上に、あの世(グソー)で使用するお金の「ウチカビ」をのせる家もあります。

お中元を渡す際は、まずはお仏壇にお線香を拝してお中元をお供えするのが一般的。
ここで自分の名前や干支を報告し、健康祈願をします。郵送されたお中元は、仏壇のある家(ムートゥヤー/ムチスク)の主人が届いたお中元)を仏壇にお供えし、ご先祖さまに送り主の名前と干支を報告して健康祈願の線香をあげます。

仏壇のある家(ムートゥヤー/ムチスク)はお中元のお返しはしませんが、分家の人々が挨拶にきた際に、冷やしそうめんやお菓子などを出しておもてなしをします。
そこで挨拶がてら、ゆんたく(おしゃべり)をして、ナカヌヒーを過ごします。

ナカヌヒーのお供えもの

沖縄旧盆 ナカヌヒー

ナカヌヒー(ナカビ)には、一日をとおして以下のお供えものを仏壇に供えます。
・ヒティミティムン(朝食):ごはん、味噌汁、酢のもののお膳
・アサバン(昼食):そうめん汁
・マドゥヌムン(おやつ):沖縄ぜんざいや沖縄由来のお菓子など
・ユウバン(夕食):ごはん、味噌汁、煮もののお膳

最近では、家族が食べる同じ料理をお供えする家庭も増えています。
また、親戚や縁者が持ち寄ったお菓子などをお供えすることもあります。
このほかにも旧盆のお供えものとして人気なのが、缶詰。
食事ものであればポーク缶やツナ缶など、フルーツ缶であれば桃缶やみかん缶などが人気です。
缶詰は沖縄の暑さでのなかでも傷みにくいので、3日間のお盆期間中、お供えものとして重宝されています。

沖縄旧盆_缶詰のお供え物

ナカヌヒーの拝み方

1. 朝一番にウチャトゥ(お茶)をお供えします。

2. 三食と間食をお供えする際は、それぞれヒラウコウ(沖縄線香)を2枚立てます。

3.「ご先祖さま、食事を準備しました。どうぞお召し上がりください」とお声がけします。

召し上がってください、という言葉を意味する「ウサガティンクィミスーリー」という言い回しを覚えておくと、なおよいでしょう。

ナカヌヒー(ナカビ)は、ご先祖さまと親戚でゆったり過ごす日です。この日が終わると、いよいよお盆の最終日であるウークイを迎えます。

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