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長嶺 真輝

長嶺 真輝

「絶対に日本一になりたい」沖縄PGの“DNA”受け継ぐキングスU18の『新垣元基』。父は北中城高で94年全国総体準Vキャプテン

新垣元基_琉球ゴールデンキングスU18
琉球ゴールデンキングスU18の副キャプテンを務める新垣元基=7月下旬、沖縄アリーナ(長嶺真輝撮影)

プロバスケットボールBリーグ・琉球ゴールデンキングスのユースチーム「キングスU18」。沖縄からBリーグや世界に羽ばたく選手を育成する組織に、スピードや高いスキルを武器とする選手が多い沖縄出身ポイントガード(PG)のDNAを色濃く受け継ぐプレーヤーがいる。

副キャプテンを務める新垣元基(中城村出身、北中城高校3年)である。

167cmという小兵ながら、優れたハンドリングやフットワーク、シュート力を武器にコート上で大きな存在感を放つ。キングスU15時代にはキャプテンを務め、コート内外でのリーダーシップも抜群だ。

父・雅志さんは、1994年に北中城高校が全国高校総合体育大会で準優勝を飾った時のキャプテン。全国総体準Vは今も沖縄男子の歴代最高成績だ。新垣が教えを請うキングスU18の与那嶺翼ヘッドコーチ(HC)も同校の元キャプテンで、キングストップチームで司令塔のPGを務めた3代目主将でもある。

恵まれた環境で日々トレーニングを積み、「絶対に日本一になりたいです」と高みを見据える新垣。高校とBリーグユースでカテゴリは違えど、沖縄から日本一を目指す志は先人たちと変わらない。

北中城高校の体育館が「遊び場」だった幼少期

新垣元基_琉球ゴールデンキングスU18
低い姿勢から得意の3Pを放つ新垣

三つ上の姉と母も元選手というバスケ一家に生まれた。

雅志さんは中城中学校の女子バスケ部や北中城高校の男子バスケ部でコーチを歴任。「小さい時は自分も一緒に体育館に連れて行ってもらって、ずっとボールを触っていました」。ボールが弾んだり、バッシュがフロアに擦れたりする音、体育館に充満する汗の臭い—。“遊び場”には常にバスケがあった。

中城村立津覇小学校2年生でミニバスケットボールチームに入り、バッシュに足を通した。自宅の駐車場にはリングがあり、休日にチームメートと一日中バスケに浸ることもしばしば。ハンドリングやシュート力を磨いた。

キャプテンだった小学校6年の時には、当時チームのコーチだった雅志さんと共に県大会で4強入り。会場には当時キングスU15でHCを担っていた山城拓馬さんがおり、知人の勧めでキングスU15のトライアウトを受けて加入した。

「小さい頃からキングスの試合を見ていて、岸本(隆一)選手や並里(成)選手のプレーがとても印象的でした。山城さんもキングスに所属したことがある元プロ選手だったので、いい指導が受けられるんじゃないかと思ってユースを選びました」

最終学年ではキャプテンを務め、同級生の平良宗龍(開志国際高校3年)や平良南海輝(キングスU18)らと共に主力として活躍。全国から43チームが参加した「B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2021」ではベスト8に入った。

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