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OKITIVE編集部

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【体験記】新型コロナウイルス 陽性判定を受けて ~ある沖縄在住の男性のはなし~

体温計とパルスオキシメーター | 【体験記】新型コロナウイルス 陽性判定を受けて ~ある沖縄在住の男性のはなし~

第6波到来… 2022年1月18日現在、全国で感染者数が過去最多を更新する新型コロナウイルス。
感染力の強い新たな変異株「オミクロン株」が猛威を振るう中、陽性判定を受けたある男性から、発症から回復までの状況を聞くことができた。
今回話を伺ったのは、沖縄県在住の20代男性Kさん(昨年8月までにワクチン2回接種済み)である。
ここで紹介する症状や対応はあくまで個人の体験をもとにしたものであり、発症時期によって各機関の対応が異なっている場合もあることをご了承いただきたい。

目次

発症、そして判定結果は“陽性”

2022年1月1日(土)

「新しい年、気持ちを新たに」そう決意し、迎えた元旦、Kさんは体に異変を感じた…。

自宅でのんびりとした正月を過ごしていたが、お昼を過ぎたあたりから倦怠感があり、熱を測ると37.3度。感覚としてはインフルエンザのような症状だったという。ご時世もあり、直ちに家族との自宅内隔離を開始した。
市販の解熱剤を服用し安静に過ごすが、熱が40度に上昇し倦怠感も増すなど、体調はむしろ悪化していった。新型コロナ感染を疑うが、男性はコロナ禍で外食は控えている。唯一心当たりがあるのは、年末の12月29日に参加した知人との会食。居酒屋の個室で行い、参加者は自身を含め5名。
「いや、でも…」と思うが、疑心は募る。家族に市販の抗原検査キットを買ってきてもらい、簡易検査を実施した。結果は、

“ウイルス検出なし”

ホッとした瞬間だった。

ただ、体調は回復しなかったため、念のため新型コロナウイルス感染症相談窓口へ連絡、医師の診察を受けるよう指示を受ける。

2022年1月2日(日)

処方された解熱剤と咳の薬 | 【体験記】新型コロナウイルス 陽性判定を受けて ~ある沖縄在住の男性のはなし~

朝。熱は少し下がり37.4度。

前日に市販の抗原検査キットで陰性だったことに加え、熱が37.5度以下だったため、少しでも早く検査を受けたいと、午前中のうちに民間のPCR検査センターへ。その後、相談窓口で案内された那覇市内の病院に行き、発熱外来を受診した。

病院で処方された解熱剤と咳止めの薬を服用しながら、自宅でPCR検査の結果を待つことに。自宅では換気や隔離を行い、家族との共用設備のアルコール消毒、ゴミの密封など、対策を徹底した。
結果はまだ出ていなかったが、年末に会った知人4人へ連絡をし、状況を報告した。うち2人は微熱があるとのことだったので、念のためPCR検査の受診を勧めた。
Kさんは、「後から調べてみると、民間のPCR検査は、無症状者のみが対象。独自の判断で受診してしまったことを反省した」と話す。

PCR検査結果メール | 【体験記】新型コロナウイルス 陽性判定を受けて ~ある沖縄在住の男性のはなし~

夜、受診した民間のPCR検査センターから検査結果がメールで届いた。

“ウイルス検出あり”

Kさんはショックを受け、動揺したという。

<PCR検査について>
まずは、県の新型コロナウイルス相談窓口のコールセンターに相談後、指示があれば病院で受診し、医師判断のもとPCR検査(行政検査)を受けること。民間のPCR検査は、無症状者のみなので注意。

2022年1月3日(月)

朝、熱は下がり、症状としては、咳が出る程度。そこに沖縄県のコロナ対策本部から連絡が入り、正式に陽性と認定された。

お昼過ぎに、再び沖縄県のコロナ対策本部からホテル療養要請の連絡を受けた。保健所からは、濃厚接触者を確認するため、発症日から2日前までの行動と感染元特定のための1週間前の行動の履歴確認があったという。Kさんの場合、濃厚接触者は同居家族のみだった。会食に参加した4名については、保健所から連絡が行くことになった。

ホテル療養開始

2022年1月4日(火)

ホテル到着後、専用の入口で体温などを計測し、簡単な説明と書類を受け、部屋へ通された。
療養期間は基本的に発症から10日間である。看護師は丁寧に対応してくれ、食事は弁当だが、ボリューム、味ともに申し分なく、ストレスは無かったという。

何より、自宅だと感染対策で常時マスク、風呂トイレのタイミング調整など、とても気を遣っていたので、ホテル療養は精神的にも楽だったそうだ。

ホテルの部屋

<男性が療養した部屋>
一般的なシングルルーム

<持ち物>
体温計(※レンタルも可能)、着替え、タオル、マスク、ドライヤー、ヘアブラシ、コップ、歯ブラシ、洗濯用洗剤、ハンガー、スリッパ、充電器、電源タップ(※あると便利)、お菓子など

<基本的な1日のスケジュール>
体調の定期報告2回(内線にて)  7:00と14:00
食事は3回 8:00と12:00と18:00

<資料>

ホテル療養資料① | 沖縄で新型コロナ(おそらくオミクロン株)に感染した話
ホテル療養の資料

ホテルでは基本的なやり取りは部屋にある内線電話を使用。食事は指定場所からセルフで受け取り。
また、この日は、保健所からの指示で濃厚接触者となった同居家族がPCR検査を受けた。感染対策を徹底していたこともあってか、結果は陰性だった。

ここから数日間、同じようなスケジュールの生活を送る。

2022年1月7日(金)

PCR検査 | 【体験記】新型コロナウイルス 陽性判定を受けて ~ある沖縄在住の男性のはなし~

療養生活4日目、熱は上がることなく、症状は、軽い鼻詰まりと咳が出る程度。ホテル療養中の1月5日に受けたPCR検査の結果は陽性だったが、体調に問題がなければ1月11日に退所予定、との連絡を受ける。

ホテル療養生活にも慣れ、本を読んだり、軽く仕事をしたり、息切れしない程度の軽い筋トレや軽いストレッチをして過ごしていたという男性。療養期間中はお酒も飲めない上に、規則正しい生活を送るため、むしろ健康になった気がすると話した。

回復

2022年1月11日(火)

ホテル療養7日目。咳が続いているが、他症状は改善していた。
予定通り午前中にホテル退所となる。

退所後すぐに保健所から連絡があり、正式に就業制限の解除となった。

しかし感染者が激増している状況もあり、書類の発送には2か月程度かかる可能性があるとのこと。回復後でも、PCR検査を受けるとウイルスの死骸に反応して陽性判定が出る恐れがあるので、受診を控えるよう伝えられたという。

2022年1月18日(火)

「ホテル療養終了から約1週間経っても、たまに息苦しさを感じる咳が出る。毎日体温も測っているが、発熱や喉の痛みはないので、後遺症のようなものだと思う。就業制限解除となり感染させる可能性はほぼないと言われているが、周りの目が気になり、外食や買い物はほとんどしていない」とKさんは語る。

この日、就業制限解除通知の書類も届いた。就業制限期間は、陽性判定を受けた1月3日からホテル療養終了となった1月11日となっていたそうだ。

本記事は、あくまで一人の感染者の経験をもとに書かれたもので、症状や手続きも一例に過ぎない。
しかし、症状が軽い、抗原検査の結果が陰性といった場合でも、不安があれば新型コロナウイルス感染症相談窓口へ相談することが大事なことだと分かった。

実際に自らが当事者となったとき、PCR検査を受けた後も各機関からの連絡がいつ来るか分からず、これからどうすればよいかも分からなくなってしまう人も多いと聞く。
ネットで検索した情報も地域差や個人差があり、不安に感じることも多いだろう。

OKITIVE編集部では、似た境遇の人がどんな生活を送ったのか、どういった基準で就業制限解除となったのかが分かれば、多少なりとも不安も和らぐのではと思い、感染~回復までの流れを感染者の声をもとにまとめてみた。この記事が少しでも不安を抱えている人の支えになることを願う。

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