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植松義也が踏み出した「ハッスルの向こう側」…琉球ゴールデンキングスの好発進を支える“Xファクター”に
多彩さが増した3Pのシチュエーション 指南役は…

オフェンス面でも計算ができる選手になりつつある。
特に3Pに関しては、昨季はBリーグレギュラーシーズンを通して決めたのは18本中7本のみだったが、今季は既に8本中4本を成功。試投数が多いわけではないが、50.0%の成功率は見事という他にない。
シュートバリエーションの広がりからも成長が見て取れる。
昨シーズンはコーナーで待ち、味方がつくったフリーのシチュエーションで打つことが主な役割だったが、今シーズンは動きの中でのショットが目立つ。スクリーンを使って自らフリーになり、キャッチ&シュートで打つ場面が多い。メラルコ・ボルツ戦ではドリブルを突き、スクリーンを使ってフリーになった瞬間にプルアップで3Pを沈めるシーンもあった。
指南役となっているのは、今季チームに復帰した佐々宜央アソシエイトヘッドコーチである。10月6日にあった三遠ネオフェニックス戦後、植松は「3Pは佐々さんと練習していて、『思い切りいこう』と言ってもらえています。プレシーズンゲームの時からずっと狙っていて、実際にリーグが始まってからも2日続けて成功できたことは、自分としても自信につながりました」と語っていた。
どんな指導を受けているかを追加質問すると、以下のコメントが返ってきた。
「一番はセットプレーの中で打つシチュエーションで、あとはムービングで打つことです。昨シーズンまではコーナーでのキャッチ&シュートとかスポットで打つことがほとんどでしたが、今シーズンからは動きの中でもらって、そのままシュートというところに取り組んでいます。積極的に打って、もっと確率良く決めれたらなと思います」
外のシュートの成功率やバリエーションが向上すれば、当然相手ディフェンスはより寄ってくる。その影響もあってか、今シーズンはドライブからレイアップを決め切ることも増えた。佐々氏と共に、ドライブのタイミングや止まり方のトレーニングを積んでいるという。
メラルコ・ボルツ戦後、桶谷HCはオフェンス面での評価も口にした。
「3Pが入るし、今日の後半にあったタイムアウト明けのドライブからのシュートもチームにとってめちゃくちゃ大きいプレーでした。試合に出る度に、本当に成長していっています。チームにとって、良い『Xファクター』としてプラスになっています」
「Xファクター」とは、良い意味で期待を裏切り、試合の勝敗を左右するようなプレーをする選手を指す。今シーズン、植松はコンスタントにスコアをしており、それが接戦を勝ち切る得点になる試合も増えてくるかもしれない。
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