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「常に心身の準備ができている」B3から移籍の平良彰吾、琉球ゴールデンキングスが契約延長した“意味” 成長へ岸本隆一から助言も
️桶谷HC、島根戦念頭に「まわりに影響を与えられる選手」

移籍後に平良がコートに立った試合は10試合。平均で9分11秒出場し、2.8得点、0.7アシスト、0.4リバウンドのスタッツを残している。オフェンスでボール運びを担うほか、成功率35.7%のスリーポイントシュート(3P)もいい場面で決め切っている印象だ。
10月30日にマカオであった東アジアスーパーリーグ(EASL)のアウェー戦にも出場し、5分17秒で3得点、2アシストを記録した。
一方、平良の最も大きな貢献は数字に表れない部分にある。ボールをコントロールする相手のハンドラーを中心に、1対1で激しいプレッシャーを掛けられることだ。エナジーに満ち溢れ、ボールへの執着心が強い。そのパフォーマンスは、チーム全体への波及効果も生んでいる。
それが顕著に表れた試合が、10月23日にアウェーで行われ、61ー98で大敗した西地区首位の島根スサノオマジックとの一戦だ。
平良はこの試合、既に30点差以上を付けられた第4Qの頭から出場し、すぐに前線から激しいプレッシャーを仕掛けて相手のミスを誘った。第3Qまでの停滞した雰囲気をこのワンプレーで打破し、他の選手も呼応するようにプレー強度を高めた。平良はその後も島根のエースであるPG安藤誓哉に密着マークを続け、声を張って味方を鼓舞する場面もあった。
11月6日にホームであった京都ハンナリーズ戦後の記者会見で、桶谷大HCはこう振り返った。
「島根戦で最後に戦ってくれたのは彰吾でした。自分たちが開幕前から『アンダードッグ(格下、不利な状況などの意味)な戦いをしよう』と言ってる中で、それが全然できていませんでした。B3から来た彰吾がああいう姿を見せてくれて、やっとチーム全体が『自分たちはこういうバスケをしないと駄目なんだ』と理解し、良くなっていった。彼が入ってきてくれた意味はとてもありました」
賞賛のコメントはさらに続いた。
「自分のことだけをできる人は多くいたとしても、まわりにまで影響を与えられる人は少ない。彼はそういう選手ですよね。そういった意味で、彼はキングスに多大なる影響を与えてくれました」
キングスはこの試合以降、EASLを含めて負け無しの8連勝中である。
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