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まえうみ さきこ

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子どものスマホ時間を責めないで!「見守るリビング」で変わる親子の安心時間【住まいコンサルタントまえうみさきこのお部屋の上手な使いかた】

子どものスマホ時間を責めないで!「見守るリビング」で変わる親子の安心時間【住まいコンサルタントまえうみさきこのお部屋の上手な使いかた】

OKITIVE 読者のみなさん、 こんにちは!
~幸せのカギはお部屋しだい!~住まい心理コンサルタントのまえうみさきこです。
毎回「お部屋の上手な使い方」をお伝えしてます♪

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目次

「またゲームばっかり!」が口ぐせになっていませんか?

子育て世代の住まい相談でよく聞くのが、「子どものゲーム・スマホ時間」に関する悩みです。
「宿題もせずにスマホばかり」「会話が減った」「つい怒ってしまう」──。
でも実は、“ゲームやスマホが悪い”わけではありません。

問題は、「どう過ごしているか」よりも、「どんな関係がその空間に生まれているか」
つまり、空間の関係性が心理を左右していると考えます。

責めるより、「一緒にいられる距離」を設計する

心理学では、人は、監視されていると感じると、防衛反応を起こします。
誰かが真後ろに立っていたり、上から覗き込むような位置にいると、あなたも監視されているような気分になりませんか?
親に監視されてると感じると、子どもは「隠す」「反発する」「閉じこもる」といった行動に出やすくなります。

子どものスマホ時間を責めないで!「見守るリビング」で変わる親子の安心時間【住まいコンサルタントまえうみさきこのお部屋の上手な使いかた】

そこで大切なのは、心理的圧力を与えずに「見守る」距離感

たとえばリビングで子どもがゲームをしているとき、親が同じ空間で本を読んだり、家計簿をつけたり、「ただ一緒にいる」だけで、親の安心と子の自由が両立できます。
干渉しすぎず、孤立させない、それが、家庭における「心理×空間づくり」の基本です。

テレビの前は「対面」ではなく「並行」に

リビングの家具配置を考えるとき、まず見直したいのがテレビの位置。
ゲームをしている子どもの正面に親が座ると、どうしても「対峙」の構図になり、心理的に緊張が生まれます。

おすすめは、「並行配置」

テレビに向かってソファを置いたら、親の居場所は斜め横や背後のテーブルまわりに。
向かい合わないけれど気配を感じる距離が、最も穏やかな関係をつくります。

つまり、「同じ方向を向く」ことで味方感が生まれるのです。
この「空間の味方関係」が、親子関係の安心を育てます。

子どものスマホ時間を責めないで!「見守るリビング」で変わる親子の安心時間【住まいコンサルタントまえうみさきこのお部屋の上手な使いかた】

※イラスト解説:右の配置は何だか常に監視されている気持ちになる。幼児期には右のような配置がおススメだが、年齢や成長に応じて感じ方は変わってくる。

ルールは“禁止”ではなく“共通ルール”に

空間を整えると同時に大切なのが、家庭内の「ルール設計」です。
でも、いきなり「1日30分まで!」と決めても、長続きしません。
心理学的に、自分で決めたルールの方が守りやすいからです。

おすすめは、次の3ステップ。

1.一緒に決める
 親が一方的に決めず「どんな使い方なら気持ちよく過ごせそう?」と話し合う。
 「宿題が終わったら30分」「夜9時以降はリビングで充電」など、子どもの意見も尊重します。

2.見える場所に“ルール表”を貼る
 口で注意するより、“環境が教えてくれる仕組み”に。
 リビングの壁や家族ボードに貼ると、自然に意識できます。

3.守れたら“共感の言葉”で返す
「ちゃんと時間守れたね」「気持ちいいね」など、結果ではなく行動を認める言葉を。
これが、自己管理力と自己肯定感を育てます。

ルールを「縛り」ではなく「安心の枠組み」に変える。
それが、子どもとの信頼関係を長続きさせる秘訣です。

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共有ゾーンは“あいまい”なくらいがちょうどいい

リビングは家族の共有ゾーン。
しかし、学習、ゲーム、スマホなど複数の活動が重なると、「けじめをつけてほしい」という気持ちも芽生えます。
そこでおすすめなのが、あいまいゾーンをつくること。

たとえば、
•ソファ背面に小さなデスクを置き、宿題スペースにもできる
•壁際に充電棚を設け、“スマホの駐車場”をつくる
•座る場所を変えるだけで“集中モード⇔リラックスモード”を切り替える

こうした空間の誘発要素(心理学でいうアフォーダンス)によって、注意しなくても自然と行動を切り替えられるようになります。

わたしの自宅でも、リビングの中にデスクを置いて、集中モードとリラックスモードの空間を作っていました。

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リビングは“管理の場”ではなく“共感の場”に

ゲームもスマホも、子どもにとっては、社会とつながるツール。

禁止するだけでは、子どもの世界を狭めてしまうこともあります。
親がスマホでレシピを見ている横で、子どもが動画を見たり、ゲームをしたり、そんな「お互いの時間を共有している空間」が、家族の「心理的安心」を育てます。

つまり、リビングは「管理の場」ではなく「共感の場」。

空間を通して、“信じてもらえている”というメッセージを伝えましょう。

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“共に過ごせるリビング”の家具配置3つのコツ

1.座る位置は、対峙(対面に)させない
 空間を分断せず、家族の目線が自然に交わる配置に。
 背面にデスクを置くと、多用途に使えます。

2.テレビ横に「対話コーナー」を
ゲームする子の横で、親が手帳を書いたり読書したり、干渉せずに気配でつながる距離感を保ちましょう。

3.共有の充電スポットをつくる
家族全員が使う“スマホ置き場”をリビングに設け、「スマホはここで休ませる」習慣を。
物理的距離が整うと、心理的な安心距離も生まれます。

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子どもを信じる空間をつくる

ゲームやスマホをしている姿を見ると、「このままで大丈夫かな?」と心配になるのが親心。

しかし、責めるよりも信じられる環境を整えるほうが、子どもは自らバランスを取り始めます。
空間は、言葉以上に心を伝えるメッセージとなります。

家具の向きひとつで、「理解されている」と感じる子もいれば、「監視されている」と感じる子もいます。
だからこそ、やさしい部屋づくりが大切だと私は考えます。

ゲームやスマホ時間を責めずに整えるとは、行動を変える前に環境を変える”こと

家族が自然に同じ空間で過ごせるリビングこそ、子どもの心に「安心」を伝える最高のツールになるのです。

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