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水野 暁子

水野 暁子

黒島に移住して9年目、島素材を使った生活道具の製品開発を目指して『教えて島暮らし〜沖縄移住者の声〜』

黒島に移住して9年目、島素材を使った生活道具の製品開発を目指して『教えて島暮らし〜沖縄移住者の声〜』

東京から沖縄本島の那覇まで南西に約1,600km、那覇からさらに南西に約400~500km離れた場所に位置する八重山諸島は、石垣島を中心とした12の有人島と多くの無人島から構成されています。
この連載では、石垣島を中心に八重山諸島の島々に暮らす移住者から「島暮らし」のリアルな体験談や思いを紹介していきます。

今回は、黒島に移住して9年目、宮城県仙台市出身の宮良 麻樹(みやら まき)さん46歳を紹介します。

目次

パートナーと出会い、関西から黒島に移住

黒島に移住して9年目、島素材を使った生活道具の製品開発を目指して『教えて島暮らし〜沖縄移住者の声〜』

Q:出身地はどこですか?移住して何年目になりますか?
A:宮城県仙台市で生まれ、高校から関西に住んでいました。移住して9年目です。

黒島に移住して9年目、島素材を使った生活道具の製品開発を目指して『教えて島暮らし〜沖縄移住者の声〜』

Q:家族構成を教えてください。
A:夫、娘との三人家族です。

生活道具の企画・製品づくり

黒島に移住して9年目、島素材を使った生活道具の製品開発を目指して『教えて島暮らし〜沖縄移住者の声〜』

Q:お仕事は何をしていますか?
A:主人は牧場経営を、私は生活道具の企画・製品づくりをしています。北ヨーロッパのリネンのラグやブランケットなど、日本の気候や生活スタイルに合うようにデザインし、現地の職人さんに依頼し制作しています。製品は、インテリアや服飾品などの良い品を扱う国内の取引先店舗にて販売していただいています。

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Q:お住まいはどうしていますか?
A :主人の父の持ち家である一軒家を自分達でリフォームさせてもらい、家族と猫2匹と住んでいます。

Q:移住した理由を教えてください。
A:黒島の方との結婚を機にこちらに移住しました。

自然が身近にある暮らし

黒島に移住して9年目、島素材を使った生活道具の製品開発を目指して『教えて島暮らし〜沖縄移住者の声〜』

Q:島の魅力を教えてください、それはなぜですか?
A:黒島にはアスファルト塗装されていない道がたくさんあり、家のすぐ目の前の道を歩けば蝶も一緒にまわりを飛んでくれる。自然が身近にあるんだなぁと改めて思います。
動物たちが暮らしの周りにたくさんいるので、人間以外の付き合いもできて癒されることが多いです。

黒島に移住して9年目、島素材を使った生活道具の製品開発を目指して『教えて島暮らし〜沖縄移住者の声〜』

Q:移住してよかったことを教えてください。
A:海で隔たれているため、さまざまな誘惑に負けることなく、仕事に集中できること!笑。朝起きて、夜寝るという人間らしい生活ができるようになったこと。
生活環境に看板や広告がないというのはとても心地がいいです。
また自分の生活が直に自然環境につながっているので、都会暮らしでは考えてもみなかった視点が持てるようになったと思います。

お金では解決できない現実と向き合う覚悟

黒島に移住して9年目、島素材を使った生活道具の製品開発を目指して『教えて島暮らし〜沖縄移住者の声〜』

Q:移住して困ったことはありますか?
A:専門家がいないことです。牛やヤギ、馬、猫などたくさんの動物と共に暮らしていますが、動物たちが体調を崩しても、生まれた子供が弱くても、引き受けてくれる場所はなく、自分が知識や経験を積むほかない。
住まいの事、生活まわりの事、身体の事などさまざまな問題が起きたその時に、即座に考え自分達で対処しなければならないことが多く、覚悟も必要。
ある意味、お金では解決できない現実がある、ということを学んでいます。

黒島に移住して9年目、島素材を使った生活道具の製品開発を目指して『教えて島暮らし〜沖縄移住者の声〜』

Q:地域の行事に参加していますか?
A:はい、参加させてもらっています。島では婦人会に、村では仲本支会の婦人部に所属しています。黒島の人口は実質200人を切っているので、ひとりひとりがそれぞれ重要な役割を担っているといえるように思います。
自分自身もこちらに来てから、なんの責任感か「一生懸命がんばらねば」と思う気持ちと、気候に合わず身体がついていかない不甲斐なさに悩まされることが多々ありますが、島出身の主人に相談し、時には頼りながら毎回毎回を乗り切っています。

島での暮らし、子育てや医療、買い物

黒島に移住して9年目、島素材を使った生活道具の製品開発を目指して『教えて島暮らし〜沖縄移住者の声〜』

Q:島の保育所、学校はどうですか?
A:娘は二歳から預かっていただいています。町では保育士確保に本当に苦労されているようですが、なんとかこの小さな島の保育所にも良い先生方を確保していただいて、熱心で温かい先生方に親子共々育てていただいています。

黒島に移住して9年目、島素材を使った生活道具の製品開発を目指して『教えて島暮らし〜沖縄移住者の声〜』

Q:島の医療はどうですか?
A:診療所の先生が常駐してくださっているので助かります。
ただ、内科以外のことは石垣の医療に頼ることしかできず、石垣島の医療体制(定員オーバー、離島事情の鑑みられないシステム等)や交通手段(天気や定期船の運航スケジュールに左右されたり、石垣島での交通の確保)など通院の際に障壁となることはいくつもあり、病院に行くことがとてもおっくうになってしまいます。そのため、症状がひどくなるまで様子を見ることも多くなります。

Q:本土に帰ることがあればどのくらいの頻度で帰りますか?
A:仕事で本土に行く機会も多いので、年間7~8回は帰ります。

Q:買い物はどうしていますか?
A:ネットショッピングが中心です。ヤマト運輸や郵便局のネットワークには感謝しています。食料品はCOOPが島まで届くので、とても助かっています。
衣類や身の回りのものは本土に行く際に、と考えるのですが本土滞在中は時間がなかったり気温差で体調を崩しがちなためいつも物足りません(笑)。
家具や内装が好きなのですが、見ることも買うことも島暮らしではできません(配送不可地域であることも多い)。個人店など親身になってもらえるお店にお願いして、ようやくここまで揃いました。

黒島に移住して9年目、島素材を使った生活道具の製品開発を目指して『教えて島暮らし〜沖縄移住者の声〜』

最後に、麻樹さんが今後やってみたいことや、目標を聞いてみました。

「島の記憶や記録を形にした製品・お土産をつくりたいと、島に縁のあるクリエイティブな友人達の協力を得てJUURIMUISTO KUROSHIMA PROJECTというプロジェクトを2年ほど前に立ち上げました。島の作り手や子供たちとデザインやアートの面白さを共有したり、ゆくゆくは牛の角など島の素材を使った生活道具の製品開発までできたらいいなと考えています。直近は、子供とこの自然に囲まれた島暮らしを、存分に楽しみたいと思っています」

麻樹さんの行動力で、わくわくするようなプロジェクトがすでに進行中です。自然豊かな黒島という場所をベースに、視野を広く持ち続けながら、軽やかに世界を飛び回る女性として、今後の活躍が楽しみです。

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