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まえうみ さきこ

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ゲームをやめない子どもに悩むより、やめたくなる部屋をつくる方が早い【住まいコンサルタントまえうみさきこ】

OKITIVE 読者のみなさん、 こんにちは!
~幸せのカギはお部屋しだい!~建てる前の一級建築士~まえうみさきこです。
心理学を使って、毎回「お部屋の上手な使い方」をお伝えしてます♪

目次

スマホ・ゲーム依存を防ぎやすい部屋の環境づくり

「またスマホ見てる!」「ゲームやめなさい!」
あなたは一日に何度、同じ言葉を繰り返しているでしょうか?

怒って、子どもに反発されて、自己嫌悪になって、また怒って。
そのループに疲れている親御さん、多いんじゃないかと思います。

でも少し立ち止まって考えてほしいのですが、そもそもスマホやゲームをやめられないのは、「子どもの意志」の問題だと思いますか?

私は建築士として、また空間デザイン心理士®として、「環境が人の行動をつくる」という視点で住まいを見ています。
その立場から考えると、スマホ・ゲームのやめられなさは、部屋の環境の問題もあると思っています。

「やめなさい!」より先にやること

ノーベル経済学賞を受賞した行動経済学者リチャード・セイラー教授らが提唱した「デフォルト効果」という考え方があります。
人間は、意志の力を使わなくても「なんとなくそうなってしまう」環境に、強く引っ張られるという法則です。

例えば、スマホが手の届くところに置いてあれば、なんとなく手が伸びる。
ゲーム機がテレビの横にあれば、テレビをつけた「ついでに」起動してしまう。これは子どもだけじゃなく、大人もやってしまいがちですよね。
つまり、「やめなさい!」と言い続けるより、「なんとなくやらない環境」をつくる方が、親も子もずっとラクになるんです。

怒るエネルギーを、部屋の配置を変えるエネルギーに使う。たったそれだけで、毎日の言い合いのストレスが、ぐっと減っていきます。

スマホがない時代は、ゲーム機の他にも遊びをいろいろ考えましたね。

依存しやすい部屋・しにくい部屋、何が違う?

私がこれまで相談を受けてきた家庭の話を聞いていると、スマホ・ゲームトラブルが起きやすい家には、いくつかの共通点があることに気づきました。

①充電場所が子どもの部屋にある

これが一番大きいと考えます。寝る前にスマホを手放せない、夜中にこっそり使う。
この問題のほぼすべては、「充電場所が子ども部屋」という環境から生まれています。

充電ステーションをリビングや廊下など共有スペースに移すだけで、夜間使用はほぼなくなります。
「充電はここ」と家族のルールにしてしまえば、子どもに言い訳の余地もありません。

②ゲーム機が「すぐ使える状態」で置いてある

ゲーム機がすぐ手の届く場所にあり、電源を入れれば即プレイできる状態。これは依存を加速させる環境です。
「使いたいときは、始めからセッティングさせる」という小さなひと手間をつくるだけで、衝動的な使用がぐっと減ります。
ゲーム機をテレビ台の中にしまう、コントローラーだけ別の場所に置く。
つまり、「ゲームをするまでの手順を多くして、作業を面倒にすること」です。
それが、毎回続くとどうなるか?笑 それだけで効果が出ると考えます。

依存を防止するには、「やりにくくさせる」を意識しましょう。

③「スマホ以外にやることがない」空間になっている

これが根本的な問題として、見落とされがちです。子ども部屋に机と教科書とベッドとゲーム機だけ、という空間では、暇になったらゲームに手が伸びるのは当然です。
例えば、本、工作道具、楽器、アート用品。スマホやゲーム以外の、子どもの興味を引く「面白そうなもの」が視界に入る環境をつくることが、実は一番効果的な依存対策になります。

手が届くところにある面白いものに、人は引き寄せられる。ならば、その「面白いもの」をスマホ以外に増やしていきましょう。

子どもの好きなことをたくさん聞いてみよう!

リビングの「しくみ」が家族全員を守る

子ども部屋の話だけではありません。リビングでの空間の工夫も重要です。
家族がリビングに集まったとき、それぞれがスマホを眺めて無言。という状況、思い当たりませんか?これも環境の問題です。

「リビングにいると自然に会話が生まれる」空間と、「それぞれが画面を見て終わる」空間には、家具の配置と向きに明確な違いがあります。

ソファとテレビが一直線に向き合っているリビングでは、視線が自然とテレビに向きます。
一方、ソファを少しL字に配置して、家族の顔が見える向きにするだけで、会話が生まれやすくなります。テーブルの上に子どもが触れるもの(パズル、カードゲーム、本)を置いておくだけでも、スマホより先にそちらに手が伸びることが増えます。

リビングを「テレビを見る部屋」ではなく「家族が顔を見て過ごす部屋」目的として設計する。これがスマホ・ゲーム依存を防ぐ、部屋の工夫です。

L字型のソファーじゃなくても、いくつかのチェアを組み合わせて目線を向き合わせてみよう!

ルールより「環境」、叱るより「工夫」

いかがでしたでしょうか?
子どものスマホ・ゲーム問題に悩むとき、多くの親が「ルールをどう守らせるか」を考えます。でもルールは、実は、「環境」が整っていないと守れません。
意志の力には限界があります。子どもも、大人も。

だからこそ「なんとなくそうなる環境」を先につくることが、親の本当の仕事だと私は思っています。
怒る回数を減らすことは、親子関係を守ることでもあります。
そのために、「部屋の環境」を見直してみる。これは手抜きでも甘やかしでもなく、賢い子育ての戦略です。
まず今日、充電場所をひとつ移してみてください。それだけで、明日の子どもの行動が少し変わるかもしれません。

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