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OTV報道部

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「よっぽど会いたかったんだなと」旧海軍司令部壕で見つかった父の万年筆 78年の時を経て娘の元に

豊見城市にある旧海軍司令部壕の遺骨収集で見つかった「万年筆」の持ち主がわかり、2023年6月12日に78年の時を経て遺族の元に戻った。

万年筆に刻まれた「宮本」の文字を手がかりに持ち主を探す

万年筆は、戦没者の遺骨収集活動に取り組む京都府のNPO法人「空援隊」が、2023年2月に旧海軍司令部壕の一般公開されていない場所の調査で発見した。

万年筆に刻まれた「宮本」という文字や彫られていた会社の名前を手がかりに持ち主を探し、
千葉県出身の宮本衛さんのものだと判明した。

万年筆は2023年6月12日、東京にある千鳥ヶ淵戦没者墓苑で宮本衛さんの娘の坂下満子さんへと返された。

坂下満子さん
「本当に(父が)帰ってきたような感じがします。よっぽど会いたかったんだなと」

カレンダーを見ると父の命日 本当に巡り合わせだなと

宮本さんは1945年の6月12日に亡くなったとされ、遺骨は見つかっていなかった。

坂下満子さん
「この万年筆を頂きに来るのも、カレンダーを見たら父の命日と書いてあったんですよ。だから、本当に巡り合わせだなと思って」

5歳の時に出征した父を見送ったのが最後で、「母親の言うことをちゃんと聞きなさい」というカタカナで書かれた手紙が沖縄から届いたということのこと。

坂下さんは78年の時を経て戻った万年筆を手に取り、戦地で愛する家族に手紙をしたためた父に思いをはせていた。

坂下満子さん
「これは宝物です。抱いて寝ます」

坂下さんは万年筆の返還に携わった人たちにお礼を述べ、一人でも多くの方に遺品が渡ってほしいと話していた。

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