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ベンビー

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ベンビーの意外な場所でネタ披露したおはなし

どうも、先日出汁も一緒に凍らせているタイプの冷凍うどんを購入しリュックに入れたものの、すっかりそのことを忘れてリュックの中で溶けていたよでお馴染みのベンビーです。

俺のリュック

そう、出汁が溶け出して「出汁香るリュック」のでき上がりだったよね。しかもリュックの外まで染み出していることに気づかずそのまま背負って着ていたTシャツに染み出して「出汁香るおじさん」のでき上がりだったよね。そのままATMに行ったんだけど「お引き出し」が「お引き出汁」に見えちゃったよね。

(わかりにくいが)出汁が染み出てた部分

前置きはこの辺にして、前回のコラムで家族のおかげで23年あまり芸能生活を続けられている話を書きましたが、これだけ長いことやってると、そりゃいろんな場所・環境でネタもやりましたねー。

お客さんが一人とか、誰も見てないとか、めっちゃ広い会場なのにマイクがないとか。

そんなのは全然いいんです。いつも通り100%やりきるだけなので。
ところが後にも先にも一回だけ360度お客さんに囲まれた状態でネタをやったことがあるんです。

その場所は、、、格闘技のリング!笑

格闘技のリングでネタ披露

とある格闘技大会の前半と後半の休憩時間にネタをやってほしいと依頼をいただいたんですがネタの指定もあり、O-1グランプリで優勝した時のヤンキーのネタをやってほしいとのこと。

大会当日開場前のリングでリハーサルをしたんですが、まあ困りましたね。
だって我々芸人は基本的に自分より前にいるお客さんを想定してネタを作っているので360度囲まれるとどこを向いてやればいいのかわかりません。

とりあえず会場入り口に向かってやりますってことでリハーサル終了。

ヤンキーネタ「ひろしーにーにーの弟」

実はこの大会っていうのが格闘技経験ほぼゼロの人でも出場できるもので、最後の数試合以外はほぼ普通のケンカ!笑
出ている人も現役ヤンキーか元ヤンといった感じ。

てことはですよ、お客さんもその人たちの友達が多くて男性客も女性客もパッと見ると、いかついんですよ!
後ろ髪長い男性がいっぱい!怒声が飛びかってるんですよ!

こんな中ネタやるの!?本物のヤンキーの前でヤンキーのネタやるの!?震えましたね。

震える俺。

楽屋に戻って自分の出番を待っている間も廊下では本物のヤンキーたちがミット打ちをしている音がパンパン響いて僕の心をえぐっていきます。

そんな中前半戦が終了しいよいよ僕の出番。「大丈夫。殴られることはない。(ネタの)5分間耐え抜けば帰れるんだ」と自分に言い聞かせ余裕のふりしてステージへ。
予定通り会場入り口に向かってネタは順調に進みました。

正直ウケてはなかったと思います。それでも「もうちょっとだ、がんばれベンビー!」心の中のリトルベンビーが僕を励まします。

ところがだ…ネタも終盤に差し掛かったころ、背中側の客席から大きな声が響いた。

「えー!にーにー!こっちも向け!!!(怒)」

そんな無茶な!笑
僕のネタはコントと言ってお芝居的な感じで、しかもピン芸人なので僕以外の登場人物をお客さんに想像して見てもらうためには顔の向き・体の向きが重要なんですよ!全方位型のネタではないんですよ笑

とりあえずどこかで一回だけでも後ろを向けば許してもらえるはずだ(何も悪いことはしていませんが笑)。

ネタを進めながらも頭をフル回転させて後ろを向くタイミングを考えました。
「一箇所あるじゃねーか!その時に後ろ向けよ!」
リトルベンビーが教えてくれました。

僕のヤンキーネタの主人公には名前がなくて「ひろしーにーにーの弟」っていうキャラクターねんですね。
この「ひろしーにーにー」っていうのが最恐ヤンキーで、ネタの最後の1番の盛り上がりのところでひろしーにーにーの弟が「本当の神様。誰か俺が教えるか?ひろしーにーにー!」っていうのがあるんです。
そこだ!ってことで
「本当の神様誰か俺が教えるか?(まず前方に)ひろしーにーにー!(右側客席に)ひろしーにーにー!(背中側客席に)ひろしーにーにー!(左側客席に)ひろしーにーにー!」

ぐるっとひとまわりして最後に再び前方に「ひろしーにーにー!!!」

計5回の「ひろしーにーにー」をお見舞いしてやりました!

結果…ややウケでした笑

スベった悔しさよりも、やっと帰れる安堵の方が大きかったのは言うまでもありません。
主催者に打ち上げも誘われたんですが丁重にお断りし帰路につきました。
一番精神的に削られた仕事だったかもなあ笑

まあしかし近い将来、前後左右だけでなく上も下もヤンキーに囲まれた球状の会場の中心でネタをやることがあるかもしれないなあ。ふー!想像しただけで震える笑

ではまた次回。

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