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“Jun Yasunaga”に憧れた「NBA少年」がキングス新社長に… 岸本隆一と『同期入団』仲間陸人氏の濃密な歩みと、初のうちなんちゅ社長として見据える未来
地道な作業の“しんどさ”吹き飛ばした「非日常体験」

「キラキラした世界なのかな」。胸を躍らせ、キングスの門を叩いた。しかし、すぐに理想と現実のギャップを肌で感じることになる。
初めに任された仕事は、ファンクラブのキッズ会員向けのクリスマスプレゼントであるバスケットボールをラッピングする作業だった。ボールを袋に入れて、リボンを結ぶ。翌日も、その翌日も。1週間、毎朝事務所に来たら、ひたすらそれを繰り返した。「もっとバリバリに働くイメージだったので、プロバスケットボールチームの運営がどれだけ泥臭い仕事かを分かっていませんでした。正直、初めは『ちょっとキツイな』と思いましたね」と、当時の本音を吐露する。
しかし、ホームゲームでの設営や運営に携わる中で、価値観は大きく変わっていく。
自身が運営側として関わった初の試合は、那覇市民体育館であったホームゲームだ。スタッフ総出でフロアにカーペットを敷き、パイプ椅子を並べる。数千人のファンを入口で迎え、席へ誘導していく。試合が始まると、空気が一変。客席を埋めたファンが選手たちのプレーに一喜一憂し、会場は熱気に包まれた。
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