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末吉良丞は沖縄尚学に入学時点で、前年夏の甲子園に出たプロ注目の東恩納蒼と力的に同等だった
沖縄には四季がないとよく言われる。
春秋がない夏夏夏冬と思われがちだが、“うりずん”という季節がある。
沖縄の短い冬が終わって暖かくなり始めた2月下旬から4月下旬までの間、1年で最も過ごしやすい期間でもある。その“うりずん”の3月下旬、中学校を卒業したばかりの面々が沖縄尚学の練習参加するなかで、ひとりの少年に注目が集まった。
軟式でMAX145キロを投げたずんぐりむっくりの末吉良丞。
鳴り物入りで入ってきた末吉を、2年生、3年生たちは待ち構えるように見守る。
「末吉、来たかぁ」
上級生たちは興味本意で末吉に視線を注ぐが、別に嫉妬心の目で見ることはなかった。
当時エースの3年生の入里凜に、末吉の入部したての印象などを訊いてみた。
「中学3年の10月頃に、セレクションというか体験入部という名の練習会があって、末吉も参加していたので入学前に一度は見ていました。噂通りのすごさで、体格もがっちりしケツも足もでかかったです。
4月に入学してきたとき、見た目が仏頂面のためちょっと怖い感じに思え、それでいて変に静かだったので不気味でした(笑)。そしたら練習は真面目に取り組むし、ピッチングに対する考え方も高校に入ったばかりとは思えないほどしっかりしていてガラッと印象が変わりました。」
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