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くらしと経済編集部

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ジェンダード・イノベーションで世の中をもっと快適に

後間
こんにちは。後間秋穂です。
今回は世の中をもっと快適にするジェンダード・イノベーションについて野村證券那覇支店支店長の宮里洋介さんにうかがいます。よろしくお願いします。

宮里
よろしくお願いします。

ジェンダード・イノベーションで世の中をもっと快適に

後間
ジェンダーという言葉はずいぶんと浸透してきましたが、「ジェンダード・イノベーション」とはどのような意味の言葉なのでしょうか?

宮里
はい。この言葉を直訳すると、「男女の性差に着目した技術革新」という意味になります。
医療や科学技術、政策など幅広い分野において、研究や開発における男女の性差に着目して、技術革新を目指すというのがジェンダード・イノベーションです。
一例を挙げますと、車のシートベルトは男性の体型に合わせて開発されているため、交通事故が起きた場合、女性の方が重症を負う可能性が47%高いというデータがあります。従来の化学や医療では男性中心の研究が行われることが多く、女性の健康や安全を脅かすことがありました。そこで女性にも安全なシートベルトを作ろうというのが、ジェンダード・イノベーションに基づく考え方です。

ジェンダード・イノベーションの概念

後間
生理や妊娠など女性のライフステージにおける健康課題の解決につなげる製品サービスを意味する「フェムテック」という言葉もありますが、違いはあるのでしょうか?

宮里
はい。基本の概念は同じです。
一方で、大きく異なるのはジェンダード・イノベーションはフェムテックを幅広くとらえ、性差分析を行うというものです。
ジェンダーへの取り組みが世界的な課題となる中で、日本でも「女性活躍・男女共同参画の重点方針、通称、女性版骨太の方針2022」でジェンダード・イノベーションという言葉が登場するなど、注目がされています。

後間
なるほど。日本でもジェンダード・イノベーションに関する取り組みが始まっているのでしょうか?

宮里
はい。国内の事例としては女性ドライバーを支援・促進するためのパワーステアリング機能開発、あらゆる身長の人に合わせることができる昇降式キッチン、男性肌用に特化した薬用美容液、男女別の尿もれパッドといった「もの」のほか、女性の健康とキャリアを支援するマネジメント研修などもあります。
どれも性差分析を取り入れて開発されており、男女どちらにとっても従来のものより使い勝手がよいのが特徴です。

ジェンダード・イノベーション国内での取り組み

後間
すでに多くの実績があるようですが、今後の市場はどうなっていくのでしょうか?

宮里
はい。国内の研究所の調査によりますと、国内のフェムテック市場は2021年の実績値で、643億円弱となっていて、今後はさらに拡大されることが予想されています。それと同じく、国内のジェンダード・イノベーションの潜在市場は10兆円ほどという推計もあります。
今後もジェンダード・イノベーションを進めることで、生活する人のクオリティ・オブ・ライフの向上を目指すとともに、日本の技術の発展に繋がっていくことが期待されます。

後間
今後の展望に期待したいですね。今回は「ジェンダード・イノベーション」について宮里さんにうかがいました。

ジェンダード・イノベーション国内市場

おまけ

ジェンダード・イノベーションで世の中をもっと快適に

Bリーグで琉球ゴールデンキングスが初優勝したという事もあり、宮里さんはキングスの「ぽろゆし」を着ていました~!素敵な笑顔です!

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