『JUNGLIA（ジャングリア）』のコンセプトは「Power Vacance!!」2025年開業の森岡毅氏（株式会社刀CEO）が沖縄県北部に手掛けるテーマパーク

沖縄県の新テーマパークの名前は『JUNGLIA（ジャングリア）』

以前から森岡毅氏（株式会社刀 代表取締役兼CEO）が率いるプロジェクトで、2025年に沖縄北部に新たなテーマパークを開業するための準備が進行中とOKITIVEでは掲載してきた。

2023年11月27日13時〜、東京で開かれた「2025年開業 沖縄北部 新大型テーマパーク事業」の記者発表で、これまでベールに包まれていたそのテーマパークの詳細が明かされた。
2025年沖縄県北部に完成するテーマパークの名前は『JUNGLIA（ジャングリア）』。
大自然やラグジュアリーなイメージが想起させられる。
このテーマパークを手掛けるのは日本屈指のマーケターと言われる森岡毅氏だ。森岡氏は「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン（以下、USJ）」をＶ字回復させた経験から、マーケティングを得意とする株式会社刀を設立。丸亀製麺や、ハウステンボス、西武園ゆうえんちなどの再生に力を入れている。
そして森岡氏は刀社とは別に、沖縄県北部のテーマパークを運営するための会社、ジャパンエンターテイメント社を設立（社長は刀社出身の加藤健史氏：以下加藤社長）。これまで約10年かけてこの『JUNGLIA（ジャングリア）』（沖縄北部 新大型テーマパーク事業）に熱を注いできた。今回発表された『JUNGLIA（ジャングリア）』について詳しく知るため、ジャパンエンターテイメント社の加藤社長に話を聞いた。

『JUNGLIA（ジャングリア）』のコンセプトは「Power Vacance!!」

映像提供：ジャパンエンターテイメント

『JUNGLIA（ジャングリア）』のコンセプトは「Power Vacance!!（パワーバカンス）」という。バカンスを最大限に楽しむ場所という意味が込められている。ではなぜ、こうしたコンセプトなのだろう。

加藤社長（株式会社ジャパンエンターテイメント ※以下省略）
このテーマパーク（2025年開業 沖縄北部 新大型テーマパーク事業）が目指すのは、最高の休日を過ごすことです。「旅行者が自分の休みを取って、自分自身が叶えたい価値が最もかなえられる場所」です。
これまで、沖縄に来た観光客に「沖縄でどんなことを感じたいのか」を調査していくと、例えば「都会では絶対に体験できない超興奮する体験」や、「旅先でしか味わえない贅沢な気持ち」それに「思いっきり自分自身を発散できる体験」といったニーズがあることが分かりました。

※サファリライドの冒険:装甲車に乗り込んでサファリライドへ。狂暴な肉食恐竜からの逃走は、VRでは味わえない生の大興奮をもたらします。

これらのニーズは沖縄だからこそ満たすことができ、沖縄という「地域の価値」は刀のノウハウで「消費者体験価値」に変換されるという。ではその、消費者体験価値とは具体的にどのような施設に落とし込まれるのだろうか。

食や買い物もできるテーマパーク『JUNGLIA（ジャングリア）』

加藤社長
このテーマパークはエンターテイメントだけにとどまらず、食の体験や買い物の体験もできます。こうしたあらゆる体験の中に沖縄の要素を取り入れていて、総合的に沖縄の価値を感じられる場所であるということがこのテーマパークの大きな特徴です。
例えば、エンターテイメントの部分でいうと、世界遺産・今帰仁城跡の一番奥の部分に立って目の前に広がる海を見たとき、圧倒的な開放感と吹き抜ける風がすごく気持ち良い。この体験ができるのは、沖縄が持っているアセット（※）が素晴らしいからです。この体験を刀のノウハウを用いて、さらに倍増させることで、超興奮に紐づけることができます。また私たちは超興奮だけでなく、開放感、贅沢感も最高の状態で提供していきます。

※アセット（テーマパークの開業地である沖縄県北部がもっている地域資源、観光資源などの利点）

沖縄北部テーマパーク最大の特徴は大自然

『JUNGLIA（ジャングリア）』を建設している現在のテーマパークの場所はもともとゴルフ場（今帰仁村呉我山にある嵐山ゴルフ場跡地）だ。このゴルフ場を選んだのにも狙いがあった。従来とは全く違うアプローチで、テーマパークを作る理由とは。

加藤社長
テーマパークにおいて体験を作る時、コンクリートで作ることはどこでもできます。これは一般的なテーマパークの作り方ですが、JUNGLIAは沖縄の大自然を最大限活用することが特徴です。地形や自然はなるべく有効利用し、自然の一部をアトラクションに還元していくという考え方です。こうして消費者の体験価値を作っていくことがこれまでのテーマパークと違う最大の特徴です。

※巨大樹の出迎え:生命力溢れる巨大樹が訪れる人たちを迎えます。

地理的要因として、沖縄の観光は変わる

加藤社長
現在、沖縄には国内からの旅行者が多い状況です。しかし、地理的要因としては今後、旅行者のパターンがどんどん変わっていくと考えています。まず第1に、少なくとも今後アジアが発展し、それと共に海外旅行に行きたい、リゾート地に行ってみたいと思う人が確実に増えていく。沖縄から4時間圏内に住む、20億人が母数です。こうした状況のなかで、沖縄が選ばれる確率を上げていくことによって、沖縄に来られる海外の方がかなり増えていく未来を想像しています。だからこそ、沖縄には勝ち筋があると考えています。

※＞なぜ沖縄に注目したのか？過去の記事はコチラ
　　https://www.otv.co.jp/okitive/article/22628/

沖縄県民にとっての懸念点である渋滞は分散される

沖縄の観光経済に追い風が吹こうとするなか、県民にとっての懸念点はなんといっても渋滞だ。大規模なテーマパークができれば、そこに向かう車が増加し大渋滞が発生してしまうのではないかと考えてしまうが、加藤社長からは意外な答えが返ってきた。

加藤社長
混雑という課題は我々も認識をしておりまして、多くの方々にこのJUNGLIAに来ていただくときに、どういう問題が起こるかというのは、これは第三者機関を交えて既にいろんな分析を行っております。その中で例えば、交差点で待ち時間が発生することは起こりうるという指摘はありますし、市町村や国とともに解決をしていくという取り組みをしています。
ただ根本的にはもう一つ我々別の考えを持っていて、現在の沖縄の観光の重心は南の方にあります。その南にある観光の重心を少しでも北側に移すことによって、県全体の交通量が平準化されるのではないかと予想しています。むしろ交通渋滞は緩和していくのではないかと考えています。

本物の興奮と本物の贅沢を提供できる。『JUNGLIA（ジャングリア）』

『JUNGLIA（ジャングリア）』は、神秘と生命力に満ちた広大な世界自然遺産「やんばる」で本物の興奮と贅沢を約束する究極の体験をできるテーマパークとなる。
テーマパーク内には数十の特別な場所で楽しむ絶景アトラクション、本物の気球に乗り込んで高い位置から広大なジャングルの美しい景色とその先に広がる沖縄の美しい海を眺める体験やジップラインでやんばるのジャングルの上を飛んでいるようなアトラクションも計画。
そしてブランコやターザン風の特別なアクティビティが楽しめるアトラクション、アニマトロニクスでは現代最高のテクノロジーでまるで本物の恐竜に追いかけられるような体験をできる。
さらに、ジュラ紀の地層1600mからくみ出した温泉を活用するスパ施設ではインフィニティスパも体験もでき、やんばるの広大な自然を感じながら入る温泉が穏やかな最高に贅沢なリラックスを提供する。
世界最新技術を駆使した本格的な体験も楽しめる。『JUNGLIA（ジャングリア）』は、世界遺産に登録されているやんばるの大自然の魅力と最先端技術が見事に融合した、まったく新しい沖縄県北部（今帰仁村・名護市）に誕生するテーマパークは2025年の開業目指し準備が進められている。

『JUNGLIA（ジャングリア）』の施設やアトラクションなど

※こちらの『JUNGLIA（ジャングリア）』の施設やアトラクションなどの画像はジャパンエンターテイメントからの提供となります。

この記事では加藤社長へのインタビューをもとに、これまでベールに包まれていたテーマパークの概要について触れた。次の記事では森岡毅氏がインタビューで語った、「沖縄でなければならない理由」について触れていく。

取材：沖縄テレビ報道部記者　延総史
記事編集：OKITIVE編集部

『JUNGLIA（ジャングリア）』の場所や行き方は？

住所 ： 〒905-0413 沖縄県国頭郡今帰仁村呉我山６５４−３２

那覇空港から『JUNGLIA（ジャングリア）』までは約85キロで、車での移動の場合は沖縄自動車道を使って1時間30分、一般道で2時間ほどかかります。
※現在は開業前となるため視察、見学など行わないでください。