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首里城に行くなら必見!首里城の再建状況〜現在や歴史。首里城周辺のイベント・おすすめお出かけスポット
「首里=首里城」というイメージをお持ちの方は多いでしょう。もちろん間違いではありませんが、首里の街には首里城のほかにも、世界遺産や国宝に指定された建造物、そして歴史を感じられるスポットが多数点在しています。そのため、首里城へ行く際は周辺スポットにも目を向けてみるのがおすすめです。
そこで今回は、首里城へ行く際にぜひ立ち寄ってほしい、おすすめのお出かけスポットをご紹介します。2024年4月時点の首里城の様子や、那覇空港から首里城へのアクセス方法などなどをまとめました。ぜひ最後までご覧ください。
(新型コロナウイルスなどの影響で掲載情報が変更となっている場合がございます。各スポットの最新情報は公式サイト・SNSなどをご覧ください。)
目次
首里城のいま
まずは、首里城について理解を深めましょう。
首里城の歴史
首里城は、1429年〜1879年までの450年間にわたり存在した「琉球王国」の国王の居城です。当時の政治・外交・文化を象徴する城であり、内郭は15世紀初期に、外郭は16世紀中期に完成しました。
首里城には、国王の居城のほか、王国統治の行政機関「首里王府」の本部としての一面もありました。また、王国祭祀(さいし)を運営する宗教上のネットワークの拠点でもあったそうです。
1879年春、首里城から国王が追放され琉球王国が「沖縄県」となったあとは、日本軍の駐屯地や各種の学校として使われました。
1945年5月の沖縄戦では壊滅的な被害を受け、首里城は全焼しました。戦後、首里城跡地には琉球大学のキャンパスがありましたが、数年の時を経て大学移転が決定。それに伴い復元事業が推進され、1992年に重要な建築物の数々や石垣、門の精緻な復元作業が完了しました。
2000年12月には、首里城跡が世界遺産に登録。また、同年7月に行われた「九州・沖縄サミット」では、各国の首脳を迎えた晩餐会が開かれました。
これらを機に、沖縄県内からはもちろん、日本各地・海外からも多くの観光客が訪れるようになり、首里城は沖縄のシンボルとして広く知られるようになりました。
沖縄戦後、十数年の歳月をかけて復元した首里城ですが、2019年10月31日に発生した大規模な火災により、正殿を含む建物8棟が焼失しました。2024年4月現在は、それらの建築物の再建が進められています。
焼失後の復元作業
2019年10月31日 午前2時47分頃、首里城正殿で大規模な火災が発生しました。それから1年後の2020年10月31日、首里城は「見せる復興」として正殿を含む建物8棟の復元作業を開始しました。
首里城の復元作業に関する情報はこちらから
復元作業の主な過程
2020年12月3日
大龍柱の補修作業が完了
2021年3月23日
2020年3月23日にも行われた、赤瓦の漆喰はがしボランティアを再開
2021年3月26日
2020年9月から半年をかけて、奉神門の応急復旧が完了
2021年10月27日
仮設見学デッキおよび解説板などが完成
2021年11月6日
赤瓦の漆喰はがしボランティアを再開
2021年12月17日
正殿の新たな防火対策として連結送水管の導入が決定。本格的な工事がスタート
2022年6月3日
正殿遺構の保護作業がスタート
2022年9月30日
木材倉庫が完成。これにあわせて見学デッキも設置
2023年2月~
正殿復元工事で使用する木材の加工がスタート
2023年3月~
宮大工が技術や経験に基づいて原寸図を制作
2023年7月10日
首里城正殿の柱を支える「礎石」の搬入がスタート
2023年8月7日
正殿2階の御差床上部に使われる梁「天井額木」が搬入される
2023年8月26日
建築中の正殿を雨風から守る「素屋根」に見学エリアがオープン
2023年9月4日
火災からおよそ4年、本格的な正殿本体工事がスタート
2023年12月25日
正殿の軸組建方・小屋組工事が終わり、骨組みが完成
2024年4月時点での様子
2020年12月3日 | 大龍柱の補修作業が完了 |
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2021年3月23日 | 2020年3月23日にも行われた、赤瓦の漆喰はがしボランティアを再開 |
2021年3月26日 | 2020年9月から半年をかけて、奉神門の応急復旧が完了 |
2021年10月27日 | 仮設見学デッキおよび解説板などが完成 |
2021年11月6日 | 赤瓦の漆喰はがしボランティアを再開 |
2021年12月17日 | 正殿の新たな防火対策として連結送水管の導入が決定。本格的な工事がスタート |
2022年6月3日 | 正殿遺構の保護作業がスタート |
2022年9月30日 | 木材倉庫が完成。これにあわせて見学デッキも設置 |
2023年2月~ | 正殿復元工事で使用する木材の加工がスタート |
2023年3月~ | 宮大工が技術や経験に基づいて原寸図を制作 |
2023年7月10日 | 首里城正殿の柱を支える「礎石」の搬入がスタート |
2023年8月7日 | 正殿2階の御差床上部に使われる梁「天井額木」が搬入される |
2023年8月26日 | 建築中の正殿を雨風から守る「素屋根」に見学エリアがオープン |
2023年9月4日 | 火災からおよそ4年、本格的な正殿本体工事がスタート |
2023年12月25日 | 正殿の軸組建方・小屋組工事が終わり、骨組みが完成 |
2024年4月、首里城では正殿の復元工事が進められています。
素屋根の見学エリアでは、完成した正殿の骨組みを間近に見ることができます。
本来なら、正殿の屋根は下から見上げるもの。この距離で見たのはもちろんはじめてでしたが、近いからか「こんなに小さかった?」という感想を持ちました。
屋根と同じ高さで、そして間近で見れるのはいまだけです。みなさんもこの機会に、近くで正殿の大きさを感じてみてください。
また、職人さんによる復元作業の様子も見学できます。真剣な眼差しとていねいな作業に感服です。
素屋根見学エリアの外には、赤瓦をはじめとする火災の残存物が展示されていました。
正殿の一番上に左右対称に設置されている「龍頭棟飾(りゅうとうむなかざり)」の残存物を通して、火災の大きさを改めて実感します。
2024年4月時点では外装・内部造作工事がメインで行われていますが、工事が進むにつれて「彫刻の取り付け」や「彩色・塗装」もはじまります。
復元工事のスケジュールは公式ホームページで公開されており、興味のある作業が行われるタイミングで見学することも可能です。
正殿の復元完了は2026年を予定しているとのこと。「見せる復興」を通して復元を身近に感じながら、完成を楽しみに待ちましょう。
なお、素屋根見学エリアは3階建てで、各フロアごとに「屋根」「2階部分」「1階部分」を見学できます。各階に工事の解説パネルや火災の残存物、復元に使用した木材などの展示コーナーがあるので、見て・触れて楽しめますよ。
首里城へのアクセス
首里城は、那覇市首里金城町にあります。駐車場を完備しているため車でもアクセスできますし、最寄りに沖縄都市モノレール ゆいレールの「儀保駅」と「首里駅」があるため、モノレールの利用も可能です。
那覇空港から首里城への車でのアクセス
那覇空港から車で首里城へ行く際は、まず国道332号を経由して国道58号(那覇西道路)に入ります。その後、若狭ICを直進して若狭中通りへ進み、県道43号(若狭大通り)、県道29号(崇元寺通り)、県道50号を走ると到着します。およそ8キロメートルの距離となっており、到着まで25分ほどかかります。
首里城の駐車場は地下にあります。利用料金・開場時間は以下のとおりです。
利用料金 | 【小型車】 ・1回分料金:400円 ・回数券 11回分料金:4000円 【大型車】 ・1回分料金:1200円 ・回数券 11回分料金:12000円 |
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開場時間 | 8時~19時30分(4月~6月、10月~11月) 8時~20時30分(7月~9月) 8時~18時30分(12月~3月) |
なお、駐車時間は3時間以内となっています。
首里城周辺にはコインパーキングも多いため、もし地下駐車場が満車でもあんしんです。
首里城周辺のコインパーキング | ・首里城公園前パーキング 〒903-0815 沖縄県那覇市首里金城町1丁目31(MAP) ・首里城前パーキング 〒903-0812 沖縄県那覇市首里当蔵町1丁目7(MAP) ・Dパーキング 首里城前第1 〒903-0812 沖縄県那覇市首里当蔵町2丁目(MAP) |
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那覇空港から首里城へ、モノレールで行ってみよう
那覇空港からモノレールで首里城へ行く際は、儀保駅または首里駅で下車します。運賃は両駅とも同じで、以下のようになっています。
運賃 | ・大人:340円 ・小人:170円 ※6歳未満の幼児が同伴する場合、2人まで無料。3人目からは子ども運賃が必要です。 |
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駅からは徒歩で首里城をめざしますが、どちらで下車してもおよそ1キロメートルの距離で、15分ほどで到着します。
儀保駅から向かうルートは、比較的住宅が多く、静かで穏やかな雰囲気です。また草木も多いので、自然に癒されながら首里城へ向かうことができます。
首里駅から向かうルートの道中には、パーラーやブルーシールがあります。ドリンクやスイーツを片手にめざすのもよいですね。
首里城公園を散策してみよう
首里城公園は、沖縄の歴史と文化を感じられる公園です。首里城だけでなく、その周辺にある守礼門(しゅれいもん)や園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)、玉陵(たまうどぅん)なども公園の一部なので、散策しながらさまざまな風景を楽しめます。
守礼門(しゅれいもん)
首里城公園に入ってまず目にするのは、二千円札の絵柄にもなっている「守礼門(しゅれいもん)」です。門の中央に書かれている「守礼之邦(しゅれいのくに)」という言葉には、「琉球は礼節を重んずる国である」という意味があります。
首里城公園内には多くの門がありますが、そのなかでも赤瓦が際立つ洗練されたデザインの守礼門は代表的な門となっています。
園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)
守礼門を過ぎるとすぐに、国指定重要文化財である「園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)」が見えてきます。こちらは、国王が外出の際に安全祈願をした礼拝所です。
1945年の沖縄戦によって一部破壊されましたが、1957年には復元。その後、2000年には世界遺産に登録されました。
玉陵(たまうどぅん)
園比屋武御嶽石門を過ぎ、各門をとおり抜け、復元工事エリアを見学したあとは、世界遺産「玉陵(たまうどぅん)」へ行ってみてはいかがでしょうか?
玉陵は、第二尚氏の歴代国王のお墓です。国王と王妃が眠る「東室」、洗骨前の遺体を安置する「中室」、王子や王女が眠る「西室」の3つの墓室があります。
2018年には沖縄県内ではじめて建造物として国宝に指定され、2000年には「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として世界遺産に登録されました。
かつての琉球第一の名勝地「龍潭(りゅうたん)」で琉球王国に想いを馳せてみては
首里城を訪れるなら、龍潭(りゅうたん)にもぜひ立ち寄ってみてください。
龍潭は、首里城公園の北側にある人工池です。1427年、第二第国王であった尚巴志王(しょうはしおう)の命令で、水の枯渇から人々を守るために貯水池として掘られました。
龍潭からは、首里城正殿の復元作業が行われている素屋根が見えます。
またいつか、朱色が目を惹く正殿を望みたいですね。
首里城からのアクセス
首里城から龍潭までの道のりはとても簡単です。
守礼門に背を向けたら、上記の画像の交差点を右に曲がります。
まっすぐ歩いて「池端」の交差点に差し掛かったら右に曲がり、しばらく歩くと到着します。
首里城下町の雰囲気を楽しもう!おすすめの周辺スポット
首里城周辺には、城下町ならではの雰囲気を感じられるスポットが多数点在しています。首里城とあわせてぜひお楽しみください。
人々の生活が感じられる「首里金城町石畳道」
首里金城町石畳道は、官道「真珠道(まだまみち)」の一部です。建造当時は総延長10キロメートルにもおよぶ道でしたが、現在は金城大通りから金城橋までのおよそ300mで石畳を楽しめます。
20~30センチメートルほどの琉球石灰岩を「乱れ敷き」という手法で敷き詰めているのが特徴で、遠くまで続くその道には趣を感じます。周辺には赤瓦の家屋がならび、人々の生活の様子がうかがえます。
樹齢200年以上を誇る「首里金城町の大アカギ」
首里金城町の大アカギは、内金城御嶽(うちかなぐすくのうたき)の境内に自生するアカギの大木です。樹齢は200年以上と推定されており、そうした大老木が見られるのはとても珍しいそうです。
アカギの大木は内金城御嶽の御神木とされています。境内に入ると、その神聖さと周りに漂う神秘的な空気を肌で感じられるでしょう。
生活用水として使われていた「金城大樋川(かなぐすくうふひーじゃー)」
金城大樋川(かなぐすくうふひーじゃー)は、各家庭に水道が引かれる前に使用されていた共同井戸です。この井戸の水は、人々の暮らしを支える生活用水として使われていました。
首里城からのアクセス
首里城から上記でご紹介した周辺スポットまでは、徒歩で行くことができます。
首里城の入り口付近にある「首里城前」のバス停前をとおり、そのまままっすぐ進みます。
トンネルを抜けたあともまっすぐ進み続けると、「首里城南口」「金城町」の順にバス停が見えてきます。どちらもそのままとおり過ぎ、交差点に差し掛かったら大きく右回りしてください。
そのまま坂を下ると「金城町石畳」の標識が見えてきます。
入り口に「首里金城町石畳道」と書かれた柱があるので、とおり過ぎる心配は少ないでしょう。
首里金城町石畳道に入り、しばらく進むと電信柱に設置された「大アカギ」の看板が見えてきます。
左手に2つベンチがならんでいるので、そちらを目印にしてもよいかもしれません。
看板に従い矢印の方向に曲がったあとは、そのまま道なりに進みます。曲がり角ごとに看板があるので、迷うことなく進めるでしょう。
しばらく進むと開けた場所に出ます。石畳の道に沿って進んでください。
石畳の階段を登り整備された通路を進むと、目の前に首里金城町の大アカギが望めます。
来た道を戻り、再び首里金城町石畳道へ。金城大樋川まではそのまま下ります。
大きなガジュマルの木を過ぎて右に曲がると、右手に金城大樋川があります。
最寄りのコインパーキング
首里城から周辺スポットまで車で行く際は、首里城公園前パーキングを利用するのがおすすめです。上記でご紹介した道のりの道中にあり、首里城からも近いので、どこへ行くにも便利でしょう。
首里城公園前パーキング
〒903-0815 沖縄県那覇市首里金城町1丁目31(MAP)
首里城へ行くならここもマスト!おすすめのカフェスポット
首里城を訪れた際は、近くの沖縄そば屋さんやカフェへの寄り道もおすすめです。
首里そば
平日でも行列ができるほど大人気の「首里そば」。首里の伝統的なそば屋「さくら屋」の味に感銘を受けた店主が、そのそば打ち技術を唯一継承しオープンしました。
フードメニューは、「首里そば(大・中・小)」「煮付け」「白飯」「おにぎり」「じゅうしい」の全5種類です。首里そばは大でも600円と、とてもリーズナブル。そのうえボリューム満点なので、満足感は高いでしょう。
首里そばは、全体的にやさしく心がホッと落ち着くようなお味。三枚肉はとても柔らかく、お箸で持つとホロホロと崩れてしまうほどです。ていねいに仕込みされていることがよくわかります。
じゅうしいもそばと同じくやさしいお味なのですが、ダシの旨みを口いっぱいに感じられます。もちろん首里そばとの相性もよいので、ペロッと食べられます。
店内には、テーブル席のほかお座敷もありました。お座敷にはお子さん用の椅子も用意されていたので、子ども連れでも訪問しやすいでしょう。
Information
石畳茶屋 真珠(まだま)
石畳茶屋 真珠(まだま)は、首里金城町石畳道沿いにあるカフェです。大きな窓から暖かな日差しが差し込む店内で、首里の景色を眺めながら食事を楽しめます。
お腹をしっかり満たせるフードのほか、ケーキや冷たいかき氷などもあるため、ランチにはもちろん、首里散策の休憩にもおすすめです。
石畳茶屋 真珠のメニューのなかでも、特におすすめなのは「果肉入りマンゴーかき氷」です。マンゴーの身がゴロゴロと贅沢に入っており、見ても食べても満足感があります。シロップもたっぷりかかっているので、最後までマンゴーの味を楽しめますよ。
このほか「真珠チキンカレー」もぜひ食べてほしい一品です。大きな骨付チキンはスプーンでほぐれるほどの柔らかさ。サラサラとしたカレーとの相性もばっちりです。
Information
嘉例山房(かりーさんふぁん)
嘉例山房(かりーさんふぁん)は、守礼門から徒歩3分のところにある老舗店。こちらでは、かつて士族階級の間で飲まれていたお茶「ぶくぶく茶」を味わうことができます。
ぶくぶく茶とは、炒った米を煮だしたお湯と茶湯で立てることでできた泡の上に、ピーナッツと黒糖の粉をふりかけて、泡を噛むようにして飲むお茶のことです。最もスタンダードなお味は「玄米さんぴん茶」ですが、このほかにも「ウコン茶」や「ゴーヤ茶」「各種ハーブティー」などがあります。どれも甘くて飲みやすいのが特徴です。
嘉例山房では、そんなぶくぶく茶を自分で立てて飲むことができます。モコモコの泡ができるまでには20分ほどかかるそうですが、その時間も楽しめます。泡ができたときには達成感も得られるでしょう。首里散策の休憩がてらの立ち寄りスポットとしておすすめです。
Information
- 嘉例山房
- 住所
- 〒903-0824 沖縄県那覇市首里池端町9
- 電話番号
- 098-885-5017
- 営業時間
- 11時~19時
- 定休日
- 火曜日・水曜日
- 駐車場
- あり
- HP・SNS
- なし
カフェ龍樋(りゅうひ)
カフェ龍樋(りゅうひ)は、首里城公園内の首里杜館 1階にあるカフェです。店内は誰でも利用できる無料の休憩所となっており、お好みでフードやスイーツ、ドリンクを注文できます。
「3色ミニおにぽーセット」は、沖縄のソウルフード・ポークたまごおにぎりを3つの味わいで楽しめる一品です。玄米・ツナマヨ・昆布のセットになっており、どれもポークとたまごを引き立てつつも調和された味わいで絶品。小ぶりなサイズなので、お子さんのおやつにもぴったりです。
「龍樋ソフト」は、バニラのソフトクリームにちんすこうと黒蜜をトッピングしたひんやりスイーツ。クラッシュされたちんすこうの食感が楽しく、黒蜜の甘みが首里散策後の身体をじんわりと癒してくれます。特に暑い夏の日に、ぜひ食べていただきたい一品です。
Information
rokkan COFFEE SHURI(ロッカンコーヒーシュリ)
rokkan COFFEE SHURIは、2023年10月1日にオープンしたカフェです。首里城のすぐ近く、龍潭池を眺める通り沿い、県立芸大の出口からすぐのところにあります。
首里にあるこちらの店舗は、2号店。1号店は与儀市場にあります。
2号店を首里にオープンした理由を、店主の奥武 拓也(おくたけ たくや)さんは「首里城をみながら、沖縄県産コーヒーを飲めるお店を作りたい」と話しています。
rokkan COFFEE SHURIのコーヒーは水からこだわっており、なんと用途に合わせて店内で水を製造しているとのこと。コーヒーに使う水と店内での飲み水は違うそうです。
コーヒー豆は、スタッフによる多数決方式でセレクトしているそうです。仕入れた豆をスタッフみんなで目隠しして試飲し、おいしいと思った豆を選ぶスタイルなんだとか。流行やブランドに左右されずに選ばれたおいしい豆が店内で焙煎されて、コーヒーとして提供されています。
rokkan COFFEE SHURIに行った際は、ショーケースにならぶケーキも要チェック! 店内の工房で手作りされたケーキは、どれもコーヒーとの相性抜群です。
Information
うかじそば 首里うかじ
2006年に宜野湾市で創業し、2016年に惜しまれつつ閉店した「うかじそば」。2022年4月、昼は沖縄そば、夜は日本料理を提供する「うかじそば 首里うかじ」として首里で再出発しました。
メニューはとてもシンプルで、沖縄そばは「三枚肉そば」と「軟骨ソーキそば」の2種類です。このほかに、サイドメニューのジューシー、トッピングのふーちばー(よもぎ)が用意されています。
沖縄そばのダシには、厳選した豚の骨髄と鶏ガラを使用。そこに4種類の鰹節をブレンドし、煮干しやシイタケ、白ネギなどの香味野菜も加えているそうです。それぞれの旨味がギュッと詰まったスープは、じわっとしみいるおいしさです。
麺はオリジナルの細くて平たい麺。噛みしめると小麦の味がしっかりと広がります。スルッと吸い込みやすいのもうれしいポイントです。
奥深いスープが麺の味を引き立てる、一味違ったオトナの沖縄そばがここにあります。首里城へ行く日のランチにぜひ選んでみてください。
Information
全国でここだけの体験を!首里城周辺で楽しめる体験スポット
首里城周辺では、サンゴ染めや首里織・紅型(びんがた)染めなど、さまざまな体験も楽しめます。
「首里琉染」でサンゴ染め体験でオリジナルグッズをつくろう
首里琉染は、沖縄初の草木染紅型研究所です。「紅型の復興と染色技術の発展・伝承」という目的のもと、紅型とサンゴ染めを使った商品開発、および体験プログラム・工房見学を実施しています。
こちらで体験できるのは、首里琉染独自の染技法であるサンゴ染めです。サンゴの化石の上に手ぬぐいやTシャツ、トートバックなどを敷き、その上を染液を含ませた染め道具で擦ることで模様をつけていきます。
色の重ね方やサンゴ柄の配置には数え切れないほどのパターンがあるので、自分だけのオリジナルグッズを作ることができますよ。
「首里染織館suikara」で首里織作り・びんがた染めを楽しもう
首里染織館suikaraは、那覇伝統織物事業協同組合と琉球びんがた事業協同組合による、びんがたと首里織の体験・発信拠点施設です。びんがた・首里織の体験プログラムを楽しめるほか、2階と3階にはそれぞれの工房があり、作業の様子を間近で見学できます。
「通常体験プログラム」では、オリジナル柄のびんがたをトートバッグに染める体験を楽しめます。4日間かけて仕上げる「本格体験プログラム」もあり、びんがたではショールを染め、首里織りでは半幅帯を織り上げます。
首里散策がてら気軽に体験するもよし、琉球の伝統文化に没頭する時間を楽しむもよし。好みにあわせてここだけの体験をお楽しみください。
首里城60分 ぐるっとツアーで首里城をもっと満喫しよう
首里城60分 ぐるっとツアーは、解説員が首里城公園内を60分で案内してくれるツアーです。朝の御開門式(うけーじょー)と首里城復元の様子を見学する「御開門式見学コース」、首里城復元の様子を見学しつつ首里城公園の主要な門や施設をまわる「歓会門コース」、復元作業を中心に見学する「『見せる復興』コース」、段や段差が少ない道で案内してくれる「復興・木曳門コース」の4つのコースがあります。
解説付きで首里城を見学すると、知らなかった歴史や魅力に気づいたり、新しい発見があったりするかもしれません。首里城にはじめて行く方にも、何度も訪れている方にもおすすめのツアーです。
首里城周辺で楽しめるイベントも要チェック
首里城やその周辺では、さまざまなイベントが開催されます。
首里城復興祭
首里城復興祭は、琉球王朝の歴史と文化をまるでタイムスリップしたかのように堪能できる、首里城公園最大のイベントです。毎年「文化の日」である11月3日を中心に、数日間開催されます。
2023年の開催時には、国の安寧と五穀豊穣を祈願するため、琉球国王が首里城下のお寺を参詣する「三ヶ寺参詣行幸」の行列を再現した「古式行列」や、琉球王朝時代の華やかな様子を再現した「琉球王朝絵巻行列」などが行われました。
開催時期:毎年11月3日を中心に数日間
新春の宴
新春の宴は、毎年1月1日〜3日の三が日に開催されるイベントです。琉球王国時代の正月儀式「朝拝御規式」の一部を再現したプログラムや、宮廷音楽を楽しめる「御座楽演奏」などが行われ、新年の幕開けを華やかに彩ります。
シーサーの置き物に絵付けをする「漆喰絵付け体験」や、お正月ならではの「書初め体験」など、お子さんと一緒に楽しめるコンテンツも盛りだくさんです。
開催時期:毎年1月1日〜3日の三が日
春の御城うぐしくまつり~首里手作り市~
春の御城うぐしくまつり~首里手作り市~は、地域の団体や企業と連携し開催されるイベントです。地域の方々が出演する杜のステージや、家族で体験できるワークショップ、地域の子どもたちによる旗頭、地域の小・中・高校生が出演するバンドフェスティバルなどのプログラムを楽しめます。
2024年の開催時には、首里の人気店が集結する「首里の朝市」も開催され、コーヒーやパン、沖縄そばなどのグルメも堪能できました。
開催時期:毎年3月
ゴールデンウィーク体験イベント
ゴールデンウィーク体験イベントは、毎年ゴールデンウィーク期間中に開催されるイベントです。漆喰絵付け体験や紅型コースター染付け体験などのワークショップのほか、演奏会やゲーム、周辺ガイドツアーなど、さまざまなプログラムを楽しめます。
遊ぶだけではなく、古きよき文化に触れたり沖縄の伝統工芸に触れたりできるため、お子さんにとって学びのある時間を過ごせるでしょう。
開催時期:毎年ゴールデンウイーク期間中
首里の朝市
首里の朝市は、コーヒーショップやベーカリー、アクセサリーショップなど、さまざまな店舗が集結し開催される朝のイベントです。首里城下町に店を構える首里城城下町商店会の有志の皆さんが「首里城周辺の個性あふれる店舗を知ってほしい」という想いのもと主催しています。
朝食にぴったりな絶品グルメでお腹を満たしたり、新鮮なお野菜ややちむんを買ったりと、さまざまな楽しみ方で朝の時間を過ごせます。不定期開催なので、詳しくはInstagramをご確認ください。
穏やかな空気の流れる首里城周辺を楽しもう
風情のある首里の街。そこには、琉球王国時代の政治・外交・文化を象徴する「首里城」があります。残念ながら、2019年に起きた火災によって正殿が焼失したため、2024年4月現在はその姿を見ることはできません。代わりに、2026年の完成に向けて日々歩みを進めている復元作業を見学でき、その過程から首里城の偉大さや魅力を感じられるでしょう。
首里城周辺には古都の面影が感じられるスポットが多く点在しており、首里城とは異なる風雅な雰囲気を楽しめます。また、人気のグルメスポットも多いので、首里散策がてらランチも満喫できるでしょう。さらに、サンゴ染めやびんがた・首里織などの体験施設も充実しているため、沖縄の伝統文化に実際に触れることも可能です。
「首里=首里城」というイメージが強いかもしれませんが、首里の街には魅力あふれるスポットがたくさんあります。首里城へ行く際は、ぜひ首里の街並みやグルメスポット、体験のできる施設等もお楽しみください。
なお、今回この記事を執筆するにあたって首里散策した筆者から、最後にアドバイス。
首里は那覇の街を一望できる高台にあるため、坂道が多いのが特徴です。また、首里金城町石畳道は地面がゴツゴツしており、比較的歩きづらくなっています。そのため、ヒールのある靴は避け、なるべく履き慣れたスニーカーで行くことをおすすめします!
write:LOVELETTER WORKS株式会社 ゆーりんちー
photo:照屋 寛佳
Information
- 首里城公園
- 住所
- 〒903-0815 沖縄県那覇市首里金城町1-2
- 電話番号
- 098-886-2020
- 営業時間
- 8時~19時30分(4月~6月、10月~11月)
8時~20時30分(7月~9月)
8時~18時30分(12月~3月) - 定休日
- 7月の第1水曜日とその翌日
- 駐車場
- あり
- 公式サイト駐車場情報
- HP
- 首里城公園
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