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松永 多佳倫

松永 多佳倫

中学時代に軟式で145キロを投げた末吉良丞。沖縄高校野球史上初めて出現した最強パワーピッチャーの驚愕秘話

浦添市立仲西中の末吉の名が一気に広がる

2023年7月下旬、中学総体軟式野球予選がセルラースタジアムで開催されたときのこと。

“ざわ…、”ざわ…“、”ざわ…“

スタンドの観客席が色めき立つ。
電光掲示板のスコアボードには、「145」の数字が表示されている。高校野球でも滅多に表示されない数字が煌々と光っている。
マウンドには、仲西中学のサウスポー末吉良丞が表情を変えずに威風堂々と立っていた。
145キロは末吉が軟式で投げた最高時速である。通常、軟式ボールはスピードが出にくいとされる。リリースの瞬間、ボールを強く押し出す際に柔らかい軟式だと潰れて指から伝わる力を吸収してしまうからだ。ただそれは、プロ並みのスピードを出すピッチャーに限られる。

高校BIG3の一角を堂々占める末吉良丞。能力はもとより、年齢に似つかわしくないほどの泰然自若ぶりは、一体どのようにして身についたのか。

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